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ゲロとクソにまみれた掃き溜め

君を忘れたくないから、君を赦しはしないよ

選択

 上京して割とすぐの頃、世話になっていた先輩に「バンド続けていくなら、付き合う相手は選んだ方がいいよ」と言われた。
 選んだ結果その先輩は付き合いから消えてしまったのだが(笑)、この言葉自体はさほど間違ってはいないなと痛感する。
 いや、「選ぶも何も……そういうのは縁だから、来るものは拒まないし、去る者は追わないってシンプルな話ちゃうの」と当時は思った。誰かを、何かを切り捨てる感じがして嫌だった。そんなに大した存在でもないし、俺は。
 それは今もバッチリ思うけど、もう少し別の次元で並行する流れにも気付いて、その通りだなと実感したわけ。
 これを言語化するのは難しいのだが……アレだな。マーフィーの法則だ。トーストを落としたとき、ジャムを塗った面が絨毯に張り付く、みたいな奴。
 結局「どうしたいか」ということに尽きる。付き合う相手によって自分や未来は当たり前に変わるし、それを受け入れたいか否か、という。
 極端に言えばGhettoはいつでも解散するんだけど(例え今のようなタイミングでも関係ない)、今のところはまだ「したいこと」とバンドは合致してる。保健室みたいな感じだね。保健室はいいな。将来保健室になりたい。養護教諭とかじゃなくて、保健室になりたい。絆創膏でもいい。(末期)

 俺は結構嫌われやすい人間だと思う。Ghettoのお客さん皆俺のこと大ッ嫌いだろうと思ってる。(笑)そう考えると落ち着くんだよ。。。
 露悪的な性格だから、これはもう仕方がない。実際謙遜とか自虐とかではなく、本当に性格が悪いと思う。人類は滅んだ方がいいんだよ。良い奴も悪い奴も全部。それは一生変わらない。俺はもう気付いちゃったの。
 だからといって、醜悪なものに目を背けるということは、僕を助けてくれたものや、僕を救ってくれた人、もの、愛、夢、自分自身、そういうものを全て無かったことにするということだ。それは出来ない。
 そして、気付いたからこそ未来は守る。それが俺の選択。
 ただ、ついでといってはなんだが、それを人に強要するのだけは辞めた。これは偉いと思う。ナイス。俺ナイス。大したもんだ。見込みがあるよ。
 結構強引に巻き込んできたよな、と思う。こう、「お前のは絶望じゃない、やる気がないだけ。一回火傷したぐらいでチキってるだけ」ってのがあったんだよ。
 不思議なことに、そう周りを煽ってたときの方が周囲に人はいたな、と思う。まぁ若いときだしな。そういうの皆欲しかったんだろうね。
 ちなみに俺は環境が変わるごとに電話帳を全部消すタイプ。残る奴はどうせ勝手に残るし。ああ、これが付き合いを選ぶという奴か……。
 まぁでも、やっぱり目に見えて病んでたり落ち込んでる奴って全然大したことないなって思う。悩みが軽いとか生きるのが楽とかって話じゃなくて、君のそれは絶望じゃないよ、どっちかというと希望だよ、というのがポイント。
 陽気で人を楽しませるのが好きだけどちょっと内気で、特に自殺とかはしないけど常にやんわり「この惑星、あんまり素敵じゃない」と思ってる人が一番完全に絶望してる。
 俺はライブがあるので大丈夫。ライブ無かったら死にます。体の末端までめんどくさい。自爆テロする。ドラゴンボールみたいに爆死したい。保健室になって爆発する。それが僕の夢。(末期)

 何の話だっけ。ああ、選択か。爆発する保健室になれる選択肢がちょっと分かんないから、まだいいや。
 そう、強制しない、というのと同時期に「人の商売には口出ししない」「実際に見聞きしたもの以外には意見を述べない」というのを始めて、しばらくずっと実践してる。これは相当良い行いなので皆真似してください。最高ですよコレは。生まれた時からやっとけばよかった。
 とかく東京、バンド一つとっても色んな活動してるわけだ皆。殆ど大大大不正解のトンチンカンだなって俺からすると思うんだけど、まぁいいか! ってふとした段階で思った。皆苦しめばいいよ、どうせ救われねーんだから(笑)
 実際に見聞きしたものっていうのは、最近は特にSNSで何でもニュースが流れてくるけど、結局その場にいてもすれ違うんだから、これはもう、当事者からするとネット越しの発言てマジでえげつないほど見当はずれなのよ。
 ねらー気質でありトラブルメーカー気質なので極めて痛感してる。「え、君の話?」ってぐらい違う。俺はネット越しでも割と透けて見えるんだけど、俺のヲチ歴(ネットストーカー)が長いから見極めが出来るだけであって、素質が無い人は多分一生出来ない。ゲテモノをいっぱい食べたら本当にヤバいものを嗅ぎ分けられるようになった、みたいなヤツです。
 だからこれは、口出しする人はカワイイなと思うようになった。お節介とも言う。要は悪い奴じゃないんですよ。だから責めるのは可哀そうだし、そもそも指摘して分かるくらいなら初めからやらないと思うんだ。全くもってそうなんだ。

 本当の本当に、世の中には悪い奴なんかいない。
 ただ皆、少し頭が悪いだけなんだよね。

 選択しないとどんどん頭は悪くなっていく、体は衰える、勘は鈍る、心は憶病になる。
 選択した結果悪化しようと、別にいいじゃん。納得さえしてれば。俺はいつも納得してる。
 魂が本当に必要としてるのは、結局のところそれでしかない。金も睡眠も健康も付き合いとやらも、そのための道具に過ぎない。
 「なーんだ、こいつやっぱりクズだったのか」
 「なーんだ、世界ってクソなのか」
 「なーんだ、皆別に音楽が好きじゃないんだ」
 「なーんだ、愛なんて犬の餌なんだ」
 「なーんだ、夕焼けって永遠に綺麗じゃん」
 「なーんだ、俺って一生音楽好きなんだ」
 「そっかぁ」
 「……そうですか」

 え、本当に俺のこと嫌いなの? アハハ分かりみが凄い! 爆発しよ!

メモ

Born Against
Portraits of Past
bufferins
Frodus
Pitchfork
VERUCA SALT
Yaphet Kotto

ビジネス

 なんだかんだ曖昧な友人関係に疲れると、金銭関係でビシッと折り合った関係が楽な時がある。今はそう。
 バンドマンは金が無いとか困ってるとか、ダサい奴らがしこたま発信してくれたおかげで、ごく一般的な人でもそういうのは周知の事実らしい。
 上京したての頃、昔からの馴染みと飲んだとき「ライブするなら声かけてくれよ、じゃないと色々大変だろ?」と言われたものの、一度も呼ぶことなく四年が経った。何も大変じゃなかったわ。
 俺やGhettoは上京したての頃、そこらのバンドマンと比べるとやや特殊な事情もあり、条件的には相当恵まれた環境で続けることが出来ている。というか、こういうのは就職と一緒で、よほどの契約更新が無い限り最初の条件が一生続くようだ。
 勿論これで「ラッキー、金かかんねーわ」となる能天気な性格ではなく「代わりに何ができるだろう」という課題が頭を悩ませる。これも人によっては贅沢な悩みだろうね。

 少し開放的に話すと、俺はライブ人生で集客というものを一度も頑張ったことが無い。ノルマを満額払ったことも無い。これが格好いいかと言うと、むしろ比較的ダサいと思う。一生懸命友達作って物販で愛想売ってなんとか押し売りしつつ、ライブ前には見に来いメールを送り付けまくる。これ全然ダサくない。格好いいと思う。迷惑だけど。
 ネット上では頻繁に「ライブハウスも出演者は勿論全員カワイイと思ってる、本当はお金取りたくない。でもノルマ20枚で、と言ったら100人呼びます! って返してくれるバンドが好き。そういうバンドはでっかくなる」という、主にライブハウス側の言説を見る。
 俺は全面的に、これは正しいと思ってる。そりゃそうだ、でなきゃハコ潰れるよ。売れたかったら沢山の人に見てもらう、これ当たり前。
 ノルマというのはその額を払えばライブできます、という数字ではなくて、文字通り「最低これくらいは呼ばないと」っていう諸々加味した上での数字なわけ。
 じゃあ集客頑張らないのは売れたくないんだ? って言われると、うーん。君から見ればそうかもね。
 というか、「売れる」ならいいけど「売りつける」のが嫌いなんだよ。根本的な体質に「売りつける」があるよね、ライブハウスという文化には。チケットにせよ物販にせよ。景気のいいライブハウスの「景気」の実情は大体これだったりする。エグい。

 要は大事なのは金額じゃなくて「体験」。音楽、特にライブはこれに尽きると思う。
 俺だったら風俗に万単位お金出すのマジであり得ないんだけど、人によってはそのぐらいお金出さないと得られない体験なんでしょ? 逆にその辺の人からすれば、違いもよく分からん謎の小道具や小さい箱(エフェクター)に数万とかもあり得ないだろうし。
 今はずっと音源のミキシング、マスタリングをしているんだけど(本当にずっとしている、もう三年ぐらいしてる気がする)、どういった体験を聞く人にしてもらいたいか、そういうところでずっと頭を悩ませている。
 カッコよさをとるか、聞きやすさをとるか、とかね。カッコいいと耳が疲れるんですよ。長時間聞いていられない。でもダサくしてまで聞きやすい音って、それ何のために作るんだよって感じだし。
 うちのスタンスで言うと、ライブの再現とか、逆に音源をライブで再現とか、逆に誰がそんなこと期待する? って感じでしょうし。
 この体験というものばかりは数字化が難しい。完全に主観だからね。これに金額つけるって凄いことだよな、と思う。
 チケットも一緒だよ、2000円(+ワンドリンク)って結構な額じゃない? 映画観れるじゃん。ハリウッドの何十億って予算の映画が驚異的な音響の劇場で観れるじゃん。やっぱライブするときは対バンより、そういうのに勝つのを意識するかなぁ。
 俺なら結構映画とか漫画とか本とか服とか、そういうのにお金使うかな。ぶっちゃけ金額分の体験やペイってそっちの方が確実だし。
 なんなら1円も出さずに家でYoutubeのゲーム実況観るよ。実況者はわいわいとミノルが好きです。

 とはいえ人間の感覚とはまた不思議なもので、「この金額払ったんだからこのくらいの価値はあるだろう」って自分を騙す心理とかあるんだよね。キャバやパチにハマる心理と同じ。この金額使ったからオチるだろう、出るだろうっていう。
 じゃあある程度高値で売っといて、少数から高額巻き上げて成り立つビジネスが良いかっていうと、コンプラ的にはアウトでも俺はやっぱり否定はしない。
 アイドルの握手券とかも俺は肯定派なんだよね。アレも体験だから。音楽がガワだけだとしても間違いじゃないと思う。俺も顔が好きだから聞いてるバンドあるし。なんか音も顔のイメージが付いてくるじゃん。同じだよ。
 Ghettoは昔からずっと「売れそう」「大勢の前でやったらすぐ売れる」と言われてますが、ぶっちゃけた話この3人の見た目ってのは大きいんだろうね。美男美女とかではないけど、万人が見てバンドっていうバランスみたいな。
 顔バンって言葉もあるけど、そんなこと言ったら全部顔バンなんじゃないのかなぁって思う。いかついので揃えました! とかさ。女子だけでまとめました! とか。俗世に嫌気が差してそうなのを集めました! とか。最後のはGhettoのことです。
 正直Ghettoを売り込む手っ取り早い手段は俺が性転換することだよ。絶対しないけど。VRが本格化したらネカマはするかな。一時期ネカマに扮して出会い厨のオッサンを駅に呼び出して放置するのが趣味でした。そもそも出会い系のサクラもやってたわ。元気系の女子が得意だよ。あとメンヘラとか。
 今気づいたけど、ただの躁鬱じゃん。。。

 なんというか、最初の契約更新的な例えと同じで、金に苦しんでる人って一生苦しんでるイメージ。反面、そういう人ほど金を稼ぐことに罪悪感とか抱えてるタイプが多い。
 俺はあんまり音楽をお金に等価交換するのに抵抗が全く無い。自分が音楽を好きになったのはあの金額だったから、というのがあるし。
 貯金とかテスト頑張ったら買ってもらえるとか、そういうところの金額。子供もちょっと頑張れば買えるような。そうして頑張ってゲットした分最初の感動は格別だったし、最初分かんなくても子供にとっての大金ぶち込んだ分無理して聞きこんだりしたし。そのうち大好きになったりしてさ。
 ひっくるめて「体験」だったなって思う。レアなCDは片っ端から中古店チャリで回って手に入れて、途中で我慢できなくて歌詞カードだけ見て帰り道「どんな曲だろう」って想像して。
 音質とかも別に関係なかったよね。音小さいなーって思ったら音量上げるしさ。音質が綺麗だからこの曲好き、っていうのは無かったかな……音質悪い方が逆に胸に沁みたりとかね。ホント適当だよな、人間の感覚なんて。金でも音楽でも。
 まぁでもさすがに質が悪いものに高価格つける神経はしてないわ。騙すのは好きだけど詐欺は嫌い。無自覚な詐欺師が多いよね。ビジネスは嫌いじゃないけど、そういうのはビジネスとは言わない。
 などと書いてて、今からすでに「CD買う」「楽しみだ」メッセージはちょこちょこ頂いてるんですけど、多分みんな分かってて、GhettoのCDには体験がある、って期待してくれてるんだよね。うーん。もっと音源小出しにするんだった。もはや腕相撲で勝てた人だけ買える、とかそういうレベルを考えるよね。SASUKEクリアした人だけ買えるとか。
 そういうことじゃないか。。。
 ミキシングで聞きすぎてすでに判別がつかなくなってるんだけど、きっと既に期待通りにはなってる。期待以上かはもう分からない。もう少し時間の許す限り頑張るだけ。ちなみにレコ発は今年の9月の27日、金曜日です。
 それより問題はパッケージとか、どうすんだよ……あと三か月で間に合うのか全然分からん……マルチタスクすぎて死ぬ……。

 「もらうだけもらうよ、返さないし。で、あげるだけあげるわ、返さなくていいし」

失語症

 「物事ってさぁ、大体がいい面と悪い面と両方あって、本当の悪も正義もどこにも無いって言うじゃん?」
 「…………」
 「でも本当にそうなのかな、世の中には”やっべーなコイツ、マジで根っからの善人だ”っていう人もいたりするし。そういう奴見ると、まるで普通の自分が悪者に見えてくるし」
 「…………」
 「ってことはだよ、関係ない他人に引け目や負い目を感じさせるソイツは、やっぱり悪なんじゃないかって思ったりする」
 「…………」
 「これは、心情的には否定したいところだけどね。こっちが勝手にコンプレックスを感じてるだけなんだから。でもってこれがSNSに散見されるヘイトの正体なんじゃないかと僕は思うわけ」
 「…………」
 「みんな幸せそう、いい人そう、それに比べて自分は。全部これに尽きるんじゃないかな。承認欲求とかもさ、目立ちたいんじゃなくて本質では”善人”になりたいと思うんだよね」
 「…………」
 「今じゃ定着したメンヘラも、善人になりたいけどなれないんですアタシ、みたいな開き直りだったりするでしょ」
 「…………」
 「そもそも”いい面と悪い面”自体が何と比べてだよ、って話だよね。模範的な個人? 常識? モラル? 法律? どれも変動的なものでやっぱり絶対じゃない」
 「…………」
 「今の時代の”いい人”ってなんなんだろうね。文句を言わない人? ぶっちゃけ胡散臭くない? 欠点を指摘せずに改善できることなんて上辺だけだと思うし」
 「…………」
 「正直な人? なんでもかんでも真っ当に言えばいいってもんでもないよね。正しいことが正しいとは限らないしさ。さっき言った誰かのコンプレックスを刺激することにもなりかねない」
 「…………」
 「そしたらいっそ弱者そのものってどうかな。誰が見ても同情する哀れで愚かで無知で、要するに無害な人。なんかやだなぁ、そんなのが”いい人”だなんて。それはどっちかというと、”何者でもない人”だよね」
 「…………」
 「やっぱり”いい人”なんていないのかもね。いい面悪い面もさ。気が滅入るな、正解が無いなんて。これが商品だったらクレームものだよね。完成しないパズルだぞ、ゴールのない迷路だぞ、オチのない小説だぞ、欠陥品だぞコレ、って」
 「…………」
 「まぁでも、ある程度の段階で皆そういう、欠陥品であることを受け入れて生きてるっぽいよね。それを多分大人って呼ぶんだと思うけど。どうしてかアレが、僕には一番悪人に見える」
 「…………」
 「大体が”お前も早く諦めろ”ってなことを言うよね。それと比べたら、完成しないと分かっててもパズルに挑戦する人、ゴールが無いと分かってても迷路を突き進む人、オチが無くてもその続きを創造しようとする、そんな人って魅力的に感じる。例え周りからすれば間違いでも、理解されなくても」
 「…………」
 「うん、なんだかいい感じがする。まとめると”いいもの”は間違う人、”悪いもの”は諦めた人。これどう?」
 「死ね」
 「…………」

HIZUME

HIZUME

家畜小屋で君は泣いてる
焚き火の匂いと草の汁
夜空に蝶の川流れてる
朝が来るまでは傍にいるよ
「嗚呼」

名前は呼ばないようにした
同じ舟には乗れないから
陽気な世界に怯えている
惨めな豚は僕の方だ
「嗚~呼」

一人一人とお家へ帰る
君は独りで砂山を作る
誰も迎えに来ることはないし
特に助けてくれる訳もない
「嫌」

埋めていった、こんな気持ちは
追いかけて、鬼から逃げて
田んぼ道で振り返る度
「影しかない……」と、蹄が割れた

勇者なら君を救えるのか
むしろレベル上げかな?
ずっと友達と思っていたよ
あの角曲がるまでは

殺意は呑気にやってくる
「うん」
望まれて生まれてきたのにね
「うん」

(Ghetto)