category: 腸  1/3

余韻

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 誰かが言った。 あえて個人名を出そう。 MUSHA×KUSHAの梅さんは許され、歓迎され、大宇宙超能力少年団のごんちゃんは許されず、迫害され、その違いはほんの僅かであると。 本質はもしかしたら変わらないと。 俺は思った。 それはもしかしたら、ここが地球でなく、新潟でなく、古町でなく、GOLDEN PIGSでなかったのなら、 もしかしたら逆転していたかもしれないと。あるいは両方が素晴らしかったのかもしれないと。 俺は思...

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 極度の偏食です。 大雑把に言うと野菜は一切食べられない。 もう何十回も何百回も話題にしてきたことで、強く否定する人はいないが、私の結論では 「偏食は食べ物に失礼」 「偏食は我が儘」 「偏食はみんなで食事する場に出てくるな」 こういうことです。 だってアレルギーじゃない、死ぬわけじゃないんですよ。 いっそ死ねばよかったのに。 でも死ぬわけじゃないからこそ、 ただの大袈裟で迷惑な存在として、 そこに...

Erlkönig

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 遠くに見える空と海はもうブルーベリー色になっていた。夜明けが近い。「まるで魔王みたいね」「……魔王? 何の話だ」 俺はてっきり、またグロリアの与太話が始まったのかと思った。 バックミラーに目をやると、またパトカーのランプの数が増えている。カーステレオが興奮気味で言うには、俺らの無計画な銀行強盗は、ルフトハンザ強奪事件に並ぶ金額らしい。 誰もこの銃が空砲だなんて知らないみたいだ。とんだグッドフェロー...

囀る神

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 公営住宅のベランダの錆びた柵と ゴム人形と枯れた朝顔と年寄りじみた下着と うだる湿気と掘られたままの車と曇天と 油のこびりついた換気扇と黄色い自転車とシャンプーの匂いと 下校する子供の声とブランコの軋む音とバッタの標本と 廃線の踏切とライオンの送迎バスと折れたリコーダーと 隣室の怒鳴り声。 黄金色の麦畑の中でよくかくれんぼをしていた。 見つけるのはいつも同じ人だった。 あの赤い梯子が立て掛けられ...

Engage (with) me

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 「もう持たない」...