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Category腸 1/5

失語症

 「物事ってさぁ、大体がいい面と悪い面と両方あって、本当の悪も正義もどこにも無いって言うじゃん?」 「…………」 「でも本当にそうなのかな、世の中には”やっべーなコイツ、マジで根っからの善人だ”っていう人もいたりするし。そういう奴見ると、まるで普通の自分が悪者に見えてくるし」 「…………」 「ってことはだよ、関係ない他人に引け目や負い目を感じさせるソイツは、やっぱり悪なんじゃないかって思ったりする」 「…………...

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空虚な笑い

 昨年の12月辺りから数えて、7度目かぐらいの「もう無理」と戦っている。が、さすがに少し投げやりな気持ちになってきたので立ち直る意味で少しだけ整理する。 24日は年明けて四度目かの「もう無理」が押し寄せてきたので、連勤で疲弊した自分を奮い立たせる意味で少しだけ贅沢品を買って帰った。死ぬほどキレられ泣かれ過呼吸みたいのを起こされ、好き放題言われた。 なるほどなぁ。迷惑もかけてるし、確かにその通りだな...

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ロータリー

 安心が欲しかったんだろうか。信じられる人が欲しかったんだろうか。 試すような真似を繰り返して、ほら、やっぱり遠ざかると笑っていたことに、誠意なんてものがあっただろうか。 忘れて欲しいと思う気持ちは今も変わっていないような気がする。 自分の恥だとか失敗だとかそういうことではなく、行いや存在、記憶全てがその人の中から消えたなら、どんなによいだろう。 裏切られる前に裏切るんだろうか。 傷つく前に切り離...

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今更もう遅いかもしれない、

 「お前がいてよかったよ」と言ったな。 何度飲み明かしたんだろう。大体お前はチェリーコークスかブライアンセッツァー流してた。 で、大体アガって深夜にタイヤ公園行くわけ。何時間もぼーっとして。たまに朝が来て。 一度調子こいてアイリッシュパブ行って、指先から肘ぐらいまである様なクラフトビールに歓喜して、会計のときヤベー額に冷や汗かいたの覚えてるわ。 最初は共通の友達が開いた飲み会でバッタリだったな。あ...

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鉄の華

 眩暈がした。空気はひび割れそうなほど乾いていて、ジェット機の音が耳鳴りのようにいつまでも鼓膜にこびりついた。 雨だったら泣けたのに、という歌を聴いていた。それはいつも自分が思っていたことだから。 でも僕は、珍しいほどの晴れ間で、それがどうしようもなく磨耗して消えていく自分そのものだと錯覚して泣きながら歩いた。 この道に「どうして泣いているの?」と問う人間はいなかった。 この道に「あそこで待ってい...

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