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鳩 正義

Author:鳩 正義
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Ghetto

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9/5@池袋adm

9/8@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

10/22@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

11/1@両国SUNRIZE

12月未明@両国SUNRIZE


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余韻

06 05, 2017 |

 誰かが言った。
 あえて個人名を出そう。
 MUSHA×KUSHAの梅さんは許され、歓迎され、大宇宙超能力少年団のごんちゃんは許されず、迫害され、その違いはほんの僅かであると。
 本質はもしかしたら変わらないと。
 俺は思った。
 それはもしかしたら、ここが地球でなく、新潟でなく、古町でなく、GOLDEN PIGSでなかったのなら、
 もしかしたら逆転していたかもしれないと。あるいは両方が素晴らしかったのかもしれないと。
 俺は思った。
 でもここはどうしようもなく地球で、新潟で、古町で、GOLDEN PIGSであるということを。
 俺は思った。
 そして俺たちは誰一人例外なく、流されようと、自分の意思で選ぼうと、そこに貴賎は無く、ここで闘うことを選んだのだと。
 ここを自らの望む場所とすべく抗う手段に音楽を選んだこと、音楽を信じたことを。
 俺は思った。
 そして俺たちは闘う。
 ここを自らの望む場所とするために。
 自らを変えてでも、
 君を愛してでも、
 赦してでも、
 求めてでも、
 向き合ってでも、
 拒絶してでも、
 俺たちは今いるこの場所で、
 今いるこの場所をどうしようもなく愛し、頼り、縋り、求めている。
 音楽を愛している。
 ライブを愛している。
 ライブハウスを愛している。
 君を愛している。
 自分勝手に今いる場所で叫んでいる。
 歌を歌う。
 手を叩く。
 体を揺らす。
 無防備なんだ。

 剥きだしでいたいんだ。
 痛いんだ。
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04 27, 2017 |

 極度の偏食です。
 大雑把に言うと野菜は一切食べられない。
 もう何十回も何百回も話題にしてきたことで、強く否定する人はいないが、私の結論では
 「偏食は食べ物に失礼」
 「偏食は我が儘」
 「偏食はみんなで食事する場に出てくるな」
 こういうことです。
 だってアレルギーじゃない、死ぬわけじゃないんですよ。

 いっそ死ねばよかったのに。

 でも死ぬわけじゃないからこそ、
 ただの大袈裟で迷惑な存在として、
 そこに煙たくのさばっていやがるわけですね。

 食事が一切楽しくないです。
 アルコォルと煙草のおかげで多少緩和されましたが、今でも苦痛です。
 どうやら死ぬまで続くらしいです。
 幼稚園の頃から絶望してます。

 何かを食べた時、一番最初に思うことは「美味しい」「不味い」ではなく、
 「よかった、食べられるものだ」です。

 それ以外は「吐きそう」です。
 人前で吐くのはいけないことだと分かっているので、口に入れたものは急いで飲み込める大きさまで噛み砕いて嚥下します。
 噛み砕いて味が染みでる度に、あまりの不味さとえづきで涙が浮かびます。飲み込むときも。
 飲み込んだあとも、後味が舌と歯と鼻に残ります。
 毒を飲んでる気分になります。正確には、食べ物が自分の口の中で毒になっていく感触がします。
 凄くしょっぱくて味の濃いものが好きです。
 食べたいわけじゃなくて、その後味をかき消せるからです。
 でも本当は、何にも味がしないパンが落ち着きます。
 一番好きなのは水です。

 何人かで食事しているとき、私の食生活を知っているか知らないかに限らず、
 全員が私が食べるのを監視しているような気がします。
 ジロジロ眺めて「うわ、野菜取り除いてる。行儀悪いな」
 「いい歳して何やってんだよ」
 「食べる時全然喋んないな」
 「野菜食べて吐いたりしないだろうな」
 「大丈夫?笑、君なんかに食べられるものがここにある?笑、無くても文句言わないでね?笑」
 「早く食えよ。うわ、残した」
 「こいつがいるせいでアレが頼めなかった。好きなのに。このスープもおかげで具が少ない。味が淡白だ」
 「どうせ食わねえんだから、早くくれねえかな、それ」
 こう言ってます。
 毎回です。流石にもうあまり気にならなくなりました。
 幻聴ではなくて、単語や切れっ端だけなら、実際によく聞きます。
 だから一人で黙って急いで食べるのが一番落ち着きます。
 それ以外は苦痛です。

 「俺が食べてあげる」って台詞に虫酸が走ります。
 頼んでないです。
 してあげる、ってなんですか?
 私、困ってるんですか?
 そうなんでしょうね。
 黙って持っていってください、全部。
 私、何にも食べたいと思ってないんですから。

 面倒臭いらしいです。
 そうだろうなぁ。
 面と向かって言われると、全く嫌な気がしません。特に料理作る人から言われたら。
 そうだろうなぁ、と心底思うからです。
 全く嫌な気がせずただ、「そうです、だから、何もしないでね」と思うのです。
 作る人もよそう人も。

 でも誰も、そうは言わないんですよね。
 「そっか、じゃあ何にしようかな」と来るんです。
 もういい加減、勘弁してほしいんですよね。許して欲しいです。
 誰かが工場で無機質に作った、工業製品のようなパンやお菓子がいいんです。
 でもそうはいかないんですよね。
 真心がこもってると、鬱陶しくて仕方が無いんですよ。
 私は貴方の真心をゲーゲーしながら食う、失礼極まりない汚物なんですよ。ゲロと一緒です。
 貴方の真心を残飯にするんです。
 その「じゃあ何にしようかな」って、僕が生きてる間一生続けられるんですか?
 いつか「少しは食べてみたら?」とか、「自分でなんとかすれば?」に変わりますよね。
 だったら初めから「自分で用意して」でいいじゃないですか。
 もう疲れました。
 初めから私は頼んでないです。

 貧しくて食べたくても食べられない人がいるらしいですね。
 迷わず代わりたいって思います。
 こんな汚物は飢えたガキの代わりに今すぐ死ねばいいんですよ。
 貴方はそう言ったじゃないですか。
 そう言ったも同然でした。何度も言いました。

 人が食べてるものを「不味い」「ありえない」って言う人も嫌いです。
 時々偏食で開き直ってそう言う人がいますが、私もそんな奴死ねばいいと思います。
 私とそいつが死ねば丸く収まる話です。
 ありえないのは食べられない人の方です。
 私にとっては世の中の大半の食べ物が不味い、ありえないです。
 だったら不味いのは私の方でしょう。

 いっそ死ねばよかったのに。

 「いただきます」と言うときに、そう思って食べます。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 いっそ死ねばよかったのに。

 ごちそうさまでした。

Erlkönig

04 17, 2017 |

 遠くに見える空と海はもうブルーベリー色になっていた。夜明けが近い。
「まるで魔王みたいね」
「……魔王? 何の話だ」
 俺はてっきり、またグロリアの与太話が始まったのかと思った。
 バックミラーに目をやると、またパトカーのランプの数が増えている。カーステレオが興奮気味で言うには、俺らの無計画な銀行強盗は、ルフトハンザ強奪事件に並ぶ金額らしい。
 誰もこの銃が空砲だなんて知らないみたいだ。とんだグッドフェローズの仲間入りさ。
「なんだっけ、クラシックのさ、大仰なやつ。あれみたいだなって」
「ああ、シューベルトの。おい、バッドエンドじゃないか」
 割れたフロントガラスに流れるトマト畑。懐かしい匂いだ。幼い頃、結核を患っていた俺は、同じ病室のアレックスを連れ、夜に花火をしたことがあった。こんなような、トマト畑の傍だった。火薬が湿気ていて、ろくに光りはしなかったが、俺は楽しかった。その後看護婦に見つかって、二人して死ぬほど怒られたもんだ。元気にしてるんだろうか、アイツ。
 助手席のグロリアを見やる。けたたましいラジオやサイレンなど知らないような顔で、かすかに見える海をじっと見ているようだ。その唇、瞼、産毛が仄かな朝焼けに照らされて、ぼんやりと輝く曖昧な輪郭が美しい。
「バッドエンドなんかじゃないよ。だって私、ママになるんだもん」
「……んん、えっと」
「あなたがパパ」
 よくやった、おめでとう、元気な子を産めよ、色々言葉が浮かぶが、どれも違う。ああ、俺って奴はもしかして、動揺しているのか?
 危うくハンドルを切り損ねそうだ。
 こういうときなんて言えばいいのだろう。俺が親父か。馬鹿馬鹿しいな。こんな状況でそりゃないだろう。
「結婚、しよう」
「当たり前よ。何のためのこの格好?」
 ブーケを鈴のように揺らしたグロリアは、形のいい唇で弧を描きながら俺の頬にキスをした。駄目だな、こういうとき、女には勝てっこないんだ。
 トマト畑が途切れた。フルスロットルで走り続けた車は、砂場に前輪が突っ込んだところで大きく跳ねて、エンジンの唸りがかき消えた。このオンボロ、よくここまで持ってくれたもんだ。クラクションだってもう鳴らないんだぜ?
「降りろ。バージンロードだ」
「ふふ、ちょっと気障すぎない? それ」
 咄嗟に口をついた冗談だったが、あながち間違っちゃいない。水平線から顔を出した太陽が、砂浜に赤い道を作っていた。
 降りようとして運転席のドアを開けたら、そのまま車体からドアがもげた。それを見たグロリアが甲高い笑い声を上げる。俺も笑った。
 後ろからも複数のブレーキ音が聞こえる。振り返ると、トミーガンを構えた警官たちがぞろぞろと降りてくるのが見えた。遊び心で一発、そいつら目掛けて撃ってみた。神経質なまでに皆がパトカーの陰に引っ込む。まるで、大きな石をどかしたとき、その下にいた蟻のようだ。
「ほら何してんの、早く!」
 水面と同じように目を煌めかせて、グロリアが俺の手を取って走り出した。そういえば、こいつは初めて海を見るんだったな。俺も引っ張られながら一歩、
 バラタタタタ、ダララタタタ。
 タイプライターの打音が鳴り響く。俺は後ろから体当たりでもされたのかと思った。あるいは追い風が吹いたか。それは俺の体を貫いて、水平線まで飛んでいくようだった。太陽はゆっくり昇る。朝が生まれていく。飛び散る自分の血潮までもが暁の速さだった。
 大方、気が逸った若い奴が、俺の一発にキレちまったんだろう。バカなやつだ。エンドロールに花を添えやがって。
 血管に鉛を流し込まれたように体が重くなる。空に向けて俺は、残弾を全てぶっ放してやった。
「アドルフ、ねぇ! アドルフ!」
「次、はは、次ここに来るときは、三人、だ、な……」
 グロリア。泣いているのか。そんな顔で泣かないでくれ。分かりきっていたことだ。お前は屈託のない笑顔が似合うよ。笑顔が似合わない奴なんてどこにもいないよ、そうだろう?
「海、綺麗だろう、お前に、見せたかった」
「うん……うん!」
 膝を突いた俺を、グロリアが抱きとめる。警官の怒声が聞こえる。波の音も。風の唄も。よく聞こえる。
 誰も死なない話が好きだった。そんな風に生きれたらいい。そう思っていた。帰れる場所があって、窓から漏れる明かりにほっとする家があって、おやすみのキスをできる人がいて。
「あい…………しし、て、いる……いるよ、ずっと」
 ただ、俺、上手く笑えないんだ。グロリア、俺、上手く、笑えないんだ……。
「私もよ、アドルフ」

囀る神

04 17, 2017 |

 公営住宅のベランダの錆びた柵と
 ゴム人形と枯れた朝顔と年寄りじみた下着と
 うだる湿気と掘られたままの車と曇天と
 油のこびりついた換気扇と黄色い自転車とシャンプーの匂いと
 下校する子供の声とブランコの軋む音とバッタの標本と
 廃線の踏切とライオンの送迎バスと折れたリコーダーと
 隣室の怒鳴り声。

 黄金色の麦畑の中でよくかくれんぼをしていた。
 見つけるのはいつも同じ人だった。
 あの赤い梯子が立て掛けられた家の黄色い目の男は、
 鉱山の毒で気が狂っていて子供を食べると噂されていた。
 君をさらって麦畑の中を逃げていた時、
 僕の目が黄色く濁っていることに気付いた。
 新しいパパと同じ目だ。

 土曜の夜には電話する約束だったのに、
 散々月とおしゃべりして、
 足が棒になるまで当ても無く彷徨って、
 結局朝方始発で帰ってしまう。
 また来るからね、まーちゃん。元気でしててね。
 「二度と来るな!」

 「桜、もう殆ど残ってないね」
 「雨も降ったからね」
 「葉っぱもチラホラ見えるし」
 「うん。あ、あの木よさそうだ」
 「丈夫そうだね」
 「じゃあそっち結んで」
 「うん」
 「せーの」
 「「ぐえっ……」」

 ベランダにダンボールを敷き詰めて、寝転がったら安い蒸留酒でゲロゲロになって星の無い見上げて、
 僕達は沢山語り合ったね。
 未来のこと、
 明日のこと、
 昔のこと、
 フラれたこと、
 家族のこと、
 暖かくなったら遠くへ行こうとか、
 8ミリフィルムでも撮ってみるかとか、
 何一つ叶いそうもない、他愛ない話を。
 別のアイツは、アイリッシュパブで「こいつを全部飲み干してやるよ!」って、
 そういうのは辞めろって言っても聞かないんだけど、
 ふらついた帰り道で「お前がいてよかったよ、落ちこぼれ同士でも上手くいくって手を挙げようぜ」、
 なんて乱暴に肩を組んで、「姉さんどう俺の刺青!?」と絡んだりしてた。
 みんな走るの辞めちゃったよ、レントン。
 イギーポップはまだ踊ってるのに。
 みんな走るの辞めちゃったよ、俺は寂しいよ。
 また滑らかに生まれてよ。

 雨の日カーブミラーの水滴をずっと眺めて、
 そこに映る車の数を数えた。
 潰れた個人の電気屋の看板が橋の下に落ちてる。
 川は少し氾濫して、沿いの草むらは妙に騒がしく。
 廃車の硝子を割ってみた、意外と綺麗に散らない。
 誰かを待たせてる気がする。
 でも僕じゃない誰かがきっと迎えに行く。
 それが、いいんだ。

 凍った湖の上歩いて帰る。
 スケート帰りの頬赤らめた女の子。
 毛糸の帽子とツイードのジャケット。
 咥えた飴玉で頬が膨らんでる。
 家に帰れば意地悪な兄と継母。
 同級生の気にするものはてんでダサくて、
 ちっとも興味なんて持てないから、
 放置されたトレーラーハウスの中、
 万引きしたCDずっと聞いてた。
 ここは宇宙船の中だと思い込んでいた。

 アイツが買った中古のキャデラック
 逆さの地図で海までドライブ
 誰とでも仲良くなれるあいつ
 単車乗りに珈琲奢る
 コンドームぐらいちゃんと捨てろ
 高速200キロくらい、ハンドル足で運転している
 事故って死んだら、ハリウッドみたいにこの車をぶっ飛ばしてやる
 目的地に着きたいわけじゃなかった……

 俺の身体が硝子だったなら、
 この心臓のどす黒さが見えたろう、
 些細な言葉で砕け散り、
 触れるその手もズタズタに、
 水に入れば見つからず、
 何を敷き詰めただろう、
 枯葉だろうか、血だろうか、
 タァルだろうか、酒だろうか、
 泥だろうか、
 俺の身体が硝子だったなら

Engage (with) me

12 12, 2016 |

 「もう持たない」

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