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鳩 正義

Author:鳩 正義
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Ghetto

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9/5@池袋adm

9/8@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

10/22@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

11/1@両国SUNRIZE

12月未明@両国SUNRIZE


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変態

07 31, 2013 | たわ言

 世の中には色んな種類、色んな種族の変態がいる。
 変態とは。

 へん‐たい【変態】
[名](スル)
1 形や状態を変えること。また、その形や状態。
2 普通の状態と違うこと。異常な、または病的な状態。
「お品は身体に―を来したことを」〈長塚・土〉
3 性的倒錯があって、性行動が普通とは変わっている状態。変態性欲。
4 動物で、幼生から成体になる過程で形態を変えること。おたまじゃくしがカエルに、蛹(さなぎ)がチョウになるなど。
5 植物で、根・茎・葉などが本来の形から変化し、著しく異なる形態をとること。葉がとげとなるなど。
6 同じ化学組成で物理的性質の異なる物質の状態。温度変化などによって生じることが多い。単体の場合には同素体という。転位。
提供元:「デジタル大辞泉」

 一般に使われる変態とは、概ね2、3の意味だ。性的倒錯、つまりフェティシズムのことを指す。靴下が好きとか。
 そこで一つ疑問なんだが、フェティシズムが珍しいのは分かる。しかし変態かと言われると疑問符が残る。
 何故なら、1や4の意味の、形や状態を変えることと特に結びつきがないからだ。
 つまり、性的倒錯はおおよそ幼少期における強い体験から、興奮する対象がすげ変わることを言う。しかし、変わったあとで、別にまた変化するわけではない。
 マンボウなんかは、よく知られたあの間抜けな形態まで、大体四段階変態する。フリーザよりすごい。
 フェティシズムが四段階も変化するか?
 靴下→足の匂い→角質→細胞とか?細胞に興奮する奴いるか?世の中広いから、絶対いないとは言わないが、うーん、そうだな、そいつは変態だ。

 ここで逆説的に考える。
 フェティシズム、つまり変態は過程なのだ。
 「変わってるとよく言われる」と自称するありふれた常人は数多い。また、少し珍しい趣味や嗜好、安易にアニメが好きな奴を変態とラベリングする例もある。
 てんで甘い。愚かだ。ヘボい。思慮が浅いと言わざるを得ない。
 例えば、ドSがいたとしよう。YUKEみたいな奴。
 これは、変態だ。
 しかし、このドSが、女王様の仕事に就くとする。
 果たして変態だろうか。俺は違うと思う。彼女たちは一種のクリエイターだ。
 快感を作る、ドMに素敵な思いをさせる、そのコミュニケーションや過程は立派な作品と言える。ドS一人ではその趣味を弄ぶだけだが、ドMという他者が関わることで相互関係が発生し、一つのエンターテイメントへと昇華しているのだ。
 全然変態ではない。
 だから、例えばYUKEが女王様の格好をして、へ、変態だー!!

 ここで妄想にも触れてみたい。
 妄想については、一般的用法と語意がかなり乖離しているように思う。

 もう‐そう〔マウサウ〕【妄想】
[名](スル)《古くは「もうぞう」とも》
1 根拠もなくあれこれと想像すること。また、その想像。「―にふける」「愛されていないと―してひとりで苦しむ」
2 仏語。とらわれの心によって、真実でないものを真実であると誤って考えること。また、その誤った考え。妄念。邪念。
3 根拠のないありえない内容であるにもかかわらず確信をもち、事実や論理によって訂正することができない主観的な信念。現実検討能力の障害による精神病の症状として生じるが、気分障害や薬物中毒等でもみられる。内容により誇大妄想・被害妄想などがある。
提供元:「デジタル大辞泉」

 大体は軽い思い込みを指して言われているが、ご覧の通り妄想と思い込みは、その度合いが桁違いだ。
 思い込みは大概「そうじゃないかも」という疑念も多かれ少なかれ孕んでいるが、妄想にはそれがない。もう、完全にその人の中では現実なのだ。
 例えば、うちのドラムの機器ちゃんは長いこと、さつま揚げをはんぺんだと思っていたそうだ。
 単純な覚え間違いと言えばそれまでだが、それまで本人の中では確かにさつま揚げ=はんぺんだったのだ。これは妄想と言ってもよい。ドンマイと励ましてもよい。ドンマイ。
 この妄想。音楽、というか創作において非常に重要だ。必要不可欠。
 疑念という不純物は、往々にして創作にいい効果をもたらさない。澱みになるからだ。それではコンセプトや主義に説得力が無い。
 しかし、世の中「絶対」と言い切れるものはそう多くは無く、ほとんどの要素はグレーゾーンを漂う。
 そこで必要になるのが妄想だ。不確定要素も「こうなんだよ!」と、強引に固定することによって作品は作品足り得る。
 無論この妄想、日常で乱用するとあらぬ危険や事故、犯罪を招くので、使い方は要注意だ。それこそ変態扱いされる。
 創作力とはつまり、変態力(何かを別の何かへ変えようとする力)、妄想力(不確定要素を絶対化する力)の二つだ。これは間違いない。違う、妄想じゃない。絶対だ。
 これが無い人間に、大したものは絶対作れない。これも妄想じゃない。絶対だ。
 これを読んでいる変態貴君らの身の回りにも、様々な作品があるだろう。家電や家具だって立派な作品だ。アートだ。
 それらも人間の妄想や変態が作り出したものだ。人間は成長はするが変態はしないと思うかもしれんが、それは違う。人間は人間の作り出したもの(変態させたもの)によって常に変態してるのだ。
 よく考えたら一番頭おかしい生き物だな。地球上で一番変態な種族だね。肛門まで性器扱いするし。キガクルットル。

 話がズレた。変態をやめたとき、人間は腐って死に向かうだけの生き物になる。それじゃ駄目だ。
 つまらない毎日を過ごしていたら、本人までつまらなくなってしまう。世の中の大半の奴らはそれだ。つまらない奴だらけだ。
 つまらないことは罪だ。神の意思を、生まれた意義を冒涜している。
 つまらない毎日を、自分を変態させなければ。そこは妄想したってしょうがない。しょうがないじゃ仕様がない。
 俺は今日という日を疲労と金に変態させたので寝る。
 仕事したくねぇー。仕事しなくても生きていける身分に変態してぇー。
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にゃんぴょう

07 31, 2013 | 日常

 ちょわっ。

07 30, 2013 | たわ言

 笑い上戸の人が好きだ。
 笑い上戸の人は大概頭がいい。思慮深く、察しがよく、そして優しい人が多い。
 笑いというものはジョークでもなんでも、推測して「あ、分かった!ワハハ!」という瞬間が一番楽しい。心から笑ってると言える。知的なものなのだ。
 愛想笑いとは違う。何故か俺は愛想笑いさえ誰にもされないため、久々に見ると「あー、そういえばこれが愛想笑いだったなぁ」と感慨深くもなる。
 女の人は愛想笑いが多いね。つまりバカが多いって言ってんだけど。
 笑いというものは中々高度な感情のため、バカにはそれを繕うのが難しいのだ。だから俺にも難しい。

 昔から動きやリズムとかで取るタイプの笑いが嫌いだ。小島よしおとか。あるある探検隊とか。武勇でんでんででんでんとか。ギター侍とかも虫唾が走るほど嫌いだった。
 オリエンタルラジオは一周して認めたけど……。
 まずつまんねーだろアレ。なんでウケたのか、当時でも今でも分からん。今は誰も分からんと思うが。
 なんか卑怯な感じがするんだよね。「俺、面白い動きしてるっしょ?」とか、「俺のこの着眼点面白いっしょ」みたいなものを感じる。言い訳っぽいというか。知的さも無いし。
 子供ウケ狙ってやってるんだろ? 一発屋でもいいから顔広めたいんだろ? と穿った目で見てしまう。
 考えすぎなんだろうが……基本的に徹底して泥臭いものか、徹底して洗練されたものが好きだね。
 バンドマンだとラーメンズ好きな奴多いんじゃないか。おぎやはぎとか。鳥肌実とか。俺も好きだ。
 動くタイプでも江頭2:50は好きだね。芸人の中では一番好きなんじゃないかな。ちなみに人間性や名言はどうでもいい。興味ない。
 芸人なんだから、分かりやすく、他人を卑下せず、時代を超越して笑わせてほしいもんだ。
 簡単に言うとドリフだわな。お笑い界のビートルズとでも言っとくか。言いすぎか。ビートルズの前座やったってだけで言いすぎか。

 ハネとびだっけ。アレに出てる芸人、ドランクドラゴン以外全員嫌いだった。番組も死ぬほど嫌いだった。死んだ。
 お口チャックマンはブログだけ書いてろよ。
 ……これも古いネタになったのだろうか。
 ドランクドラゴンはね、塚地も面白いんだけど、俺鈴木が好きなんだわ。なんか、人としてポンコツなのが面白い。だから何言ってても、黙ってても、スベってても面白い。
 バラエティの雛壇システムも嫌いだ。まず見た目がバカみてえだ。こんなに要らんだろ。なんか、ちょくちょくつまんねー悪ノリするし。クソ。

 基本的にツッコミも好きじゃない。サッドウィッチマンみたいな…悲しい魔女男ってなんだよ、サンドウィッチマンとか、キングオブコメディみたいなツッコミはいいけどね。テンポが良いし、声のトーンが絶妙でコントの中ですごく自然。
 うるさいツッコミなんかが最悪。「アホかー!!」バシーン!みたいな奴。アホか、しか出てこないお前がアホだろ。いる意味ねーじゃん。
 などとツッコミに突っ込んでしまう始末……あんまりツッコミが雑だと、「ここがツッコミところですよ、笑いどころですよ、分かりましたか?」みたいに見える。お前みたいにバカじゃないんだから、見れば分かるよ。黙ってろ。

 冒頭でも書いたが、そもそも笑いというものは、客に想像させてナンボではないかと思う。
 ひねりの聞いた一言もいいんだけど、笑うかどうかは結局客であって、客が理解力ないと、最高の芸でも、ただの小話で終わる。笑いに限らず、なんでもそう。
 だから客は客で勝手に笑えばいいし、芸人は狙いの場所に、それと気付かせずに誘導することこそ芸だろう。そんなことも分からん奴はお口チャックマンしてろ。

 ここまで書いておきながら、俺はまるで人を笑わせるセンスが無い。
 人の悪口で笑いを取るし、下ネタばっかりだし、ろくなこと喋ってない。
 ちょっとひねったことを言うと、すぐ「?」って顔をされる。一言で伝える、ズバリな言い回しも出来ない。
 だから、特に笑いを取るつもりがない。いつも、何の会話をするときもそう。ウケてるとしたら、周りが勝手に笑ってるだけだ。
 で、俺はその、勝手に笑ってる笑顔を見るのが結構好きだ。
 勝手に笑っていろよ。笑ってることに怒る奴はつまらない奴だけだ。

 さて、今週末もライブがある。

8/3(土)
新潟RIVERST
PARMESAN(東京)
MONO96(神奈川)
Orange Line
文月
yugent
compass
OPEN / START 17:00 / 17:30
ADV. / DOOR ¥1,200 / ¥1,700(税込・ドリンクチャージ別¥300)

 訳あっていつも出演順は書かないが、前半バンド、後半はアコースティックデュオにザックリ分かれてるので、爆音が好きな人は早めに来たほうがいいんじゃないかい。
 よかったら遊びに来てね。
 EPも買ってね。買えよ。買ってくれた人はありがとう。神の子よ、汝らの祝福を。
 なんのこっちゃ。よろしく。

dora pre.HEARTSOUND vol.2

07 29, 2013 | ライブ

7/27(sat) 三条ロケットピンク
Hopeless Raven 〜Carpe diem〜
release tour
 を振り返る。

 一番手のANGRY WORMは新潟のピコリーモバンド。
 前評判は散々な風に聞いていたけど、現メンバーは非常にバランスが良いように見えたな。
 新潟の若いバンドマンはみんな素直で良い子だわ。「良い子」に多少皮肉はあるものの、良いものはバンバン吸収して、そうでもないものはバンバン否定して成長していくといい。
 同期との馴染みも若手の中では十分というか、演奏面ではそれ以上何を望むこともないんじゃないか。
 パフォーマンスでも客の目を見てひたむきに頑張ってたし。いかつい見た目とは裏腹に、みんなピュアでシャイなんだね。そういう奴が多いジャンルということは分かってるが、極端だなァ笑
 強いて言うとスクリーモ的要素は、完成度の高さに比例していないな。破壊的な要素がなくて、そこにも行儀の良さが出てしまっている。
 まぁそれはつまり、イベンターやライブハウス側からは使いやすい、いいバンドだと思うが……もっとエゴ出してもバチは当たらんと思うよ、俺は。
 仮に当たっても気にすることないじゃん? 人も場所もいっぱいあるんだから、もっと白黒つけたらいい。生きてりゃ気に入らない奴だって当然いるし、そういう奴にまで優しくすることはないんだよ。

 she song(東京)さんは、なんて言うんだろう。バンアパとかtoeみたいなスケール感で、あそこまでテクニカルではなく、近年の七尾旅人のような印象もある。
 というか、曲と演奏がとっぽいね。雑なのか、根詰めてないのか、それで完成なのか、あえてほったらかしにしてるのか、よく分からない。
 誤解を招きながらも要約すると、東京のバンドだな、という感じ。
 生憎とライブ前のコンディションとしては滅茶苦茶だったので、本腰入れて聞けなかった。

 yugentのライブは……手前味噌だが、贔屓は無く、この日一番色濃かったんじゃないの。異物感というか。
 どう考えても一本のレギュラーより一回の伝説バンドだから、今回もちゃんと伝説したなー、という達成感と開放感。動物的で真のエモーションだったと思う。
 企画者のdora君の意図は分からないけど、勝手に俺らが一番HEARTSOUNDしたな、してやったわ、という感。偉そうだな笑
 個人的には、いつかやるなぁと思ってたことを一瞬で一杯こじ開けて全部クリアした日にもなった。
 具体的には……セトリ最後のtiger!tiger!tiger!をやっていて、一番最後に絶頂の瞬間があるんだけど、そこで切り込んで、
 ピックを落とす
 ↓
 手で弦を弾きむしる
 ↓
 ストラップが千切れる(あとで見たらピンで留める穴ごと千切れてた)
 ↓
 ずり落ちたギターを拾おうとして、何故かギターを放り投げる(このとき壁に激突してペグが二本折れた)
 ↓
 アンプからシールドが抜けて、音が出なくなる(あとで録音聞いたら、この抜けるときの音が超カッコイイ)
 ↓
 仕方ないのでシールドを振り回しながら叫ぶ
 ↓
 最後のジャーン!でまさかのギター無し
 ↓
 「機材は大切にね……」
 ↓
 失笑
 という神の流れを演じた。いや、あのさぁ。あの、あのさぁー、普通切れる?ストラップ。携帯にぶら下げる奴じゃないよ。ギターを肩にかける紐ね。あれさー、皮なんだけど。合皮なんだけど。切れるか?え?
 ペグ初めて折ったよー。差し歯の気分だよー。今週の土曜もライブなんだけど、どうすんだよー。
 おまけにこれが決まってて最高だったモンだから、困るんだよ。こんなの毎回やってたら金が足りねーよ!
 このおかげか知りませんが、この日CD四枚買ってもらえました。
 ヤッタネ!

 16reasons(東京)
 叙情派オールドスクールハードコア、という触れ込みらしい。言ってることは分かるが、いや、分からん。何語?
 ごめんなさい、ライブから現世に戻ってこれなくて、全然曲が頭に入ってきませんでした。
 演奏上手いなー、ということしか分からんかった。
 この状態で聞くのは失礼だな、と反省して外で気持ちをリセット。

 DOWN THE LINE
 三条のハードコアバンドだそうです。ハードコアのイメージと全然違うボーカルだった。
 えーと。
 声の出し方変えた方がいいんじゃないでしょうかね……。

 Hopeless Raven(東京)
 envy。
 envyでした。
 合唱の奴と、上手ギターの人が歌ってて脇がうるさい部分が、いいなーと思った。
 あとはenvy。
 かっこよかったなー。
 あとは家でenvy聞きますね。

 ちなみにアンコール、メッチャ柄悪く囃し立ててたのはうちの客です。すんませんでした。
 後半のバンドさんたちの感想が短いのは悪意があるんじゃなくて、結局ライブ中のアドレナリン状態から戻ってこれず、ポカンと聞いてたからだ。申し訳ない。
 俺がイベンターならyugentは呼ばないだろうな……。
 お金という数字と戦うには、諸般のリスクが多すぎる。おまけに、こっちの知ったこっちゃねーし笑
 が、yugentの一員としては大いに呼んで欲しいところ。期待以上のことはしますよ。良いか悪いかは自分で判断してくんな。
 けど俺は出来る限り、来るものは拒まず、よりよい形で返せる姿勢でありたい。
 イベンターの子って、俺からしたらよく分からない人種だったんだけど、dora君のひたむきさを見てて、なんとなく分かったよ。
 ああ、こういうのも悪くねーな、と。
 そんな日でしたね。

天使の涙/恋する惑星

07 25, 2013 | カルチャー

 久々に映画の感想でも。
 どちらもウォン・カーウァイ監督作品。
 この監督の映画はどれも時系列がほんのりと繋がっていて(パラレル・ワールドっぽい)、意図的に登場人物の名前が同じだったり、違う映画でも同じ役者を起用したりする。

 で、天使の涙はカメラ・ワークがクール、という話を聞いて見てみた。俺はカメラ・ワークの美しい映画が大好きなんだ。
 タイトルもあざとい感じで良い。今じゃ安易だけど、俺はこういう臭いタイトル好きだよ。
 ざっくりとあらすじを述べると、殺し屋(レオン・ライ)とその世話をするエージェント(ミシェール・リー)の破壊的な話と、モウ(金城武)という失語症の青年のコミカルな話の二つの視点で進む。
 殺し屋の方は銃撃シーンが度々あり、映像もハードでスタイリッシュ。銃と血と愛液の世界観だ。イイヨイイヨー。
 モウの方は金城のアドリブが効いており、全体的にコミカルで優しい。この対比が非常に良い。
 むしろ、これを踏まえないと、見ているときは結構混乱する。展開が目まぐるしいからな。

 殺し屋はお約束通り、依頼主の裏切りによって破滅街道まっしぐら。イイヨイイヨー。
 懸命ながらちょっと常識に欠けている青年モウは、失恋や○○の死によって、少しずつ大人になっていく。ホロリ。
 そして二つの物語は最後の最後で絡み合い、ラストシーンへ。

 カメラ・ワークは前評判どおり最高だった。コマで切り取っても美しいシーンばかり。役者たちも「や、やるじゃねえか……」と口から漏れそうな美男美女。演技もキレている。
 ストーリーとしては、個人的には殺し屋サイドのテイストが非常に好みだったため、モウの方は少々退屈に思っていた。
 が、物語が終盤に差し掛かった頃俺の中で一気に逆転する。憎い演出が詰まってるんだ。こういうとき、カットや役者の美しさがことさらに映える。
 芸術的観点から見ても、脚本から見ても最近の随一だった。今のところ、ウォン・カーウァイ監督作品の中でも一番好きだ。
 元々恋する惑星からはみ出たエピソードを再構成したものだそうだが、正直よくやってくれた。

 恋する惑星は、名前から想像するようにラブストーリー群像劇。
 邦題がちょっと……見たら、うん、これだな!という感じだが、見る前はちょっと身構えてた。
 でも原題が重慶森林だからな。なんのこっちゃ。重慶大厦という中国で有名なコンクリート・ジャングルが舞台ってことを踏まえないと。
 さて置き、此方もニつの軸で話が進む。天使の涙のように同時進行ではなく、前後編といった構成なので、サッと見ても比較的分かりやすい。
 前編は警官223号(金城武)が冒頭でいきなり派手に失恋して、その後も未練がましく引きずりまくり、かと思えば新たな恋にてんてこまいっていう話。ザックリ言うと。
 陳腐な内容だが、近年の邦画如きのクソクオリティとは比較にならないほど、人間の心の機微を上手いこと演出している。
 人物の心理を台詞ではなく、どれも小道具やアングル、仕草などで表現しているのだ。邦画のボケ老人向けご説明映画に慣れた奴には、ちっとも話の筋や登場人物の心理なんて理解できないと思う。邦画死ね。
 後編は警官663号(トニー・レオン)に惚れた飯屋の女店員フェイ(フェイ・ウォン)の話。これも上手いこと恋の始まりや暴走だとか、少女特有の天真爛漫さや奔放さ、高慢さを表現しきっている。
 全体的に綺麗なんだ、ストーリーが。登場人物はどれもすげー人間臭くて、しょげてて、上手くいかねーなぁ、なんでこうなるんだろう、みたいなふて腐れた感情を持ち込んでて。でも、上手いことそいつらの心が絡み合って、この映画になっている。
 こちらもラストシーンが良い。ウォン・カーウァイの作品は童話や寓話に近いものがあるね。最後にどんでん返しがあって、主人公はどうなるの!?幸せになれるの、なれないの!?っていう。
 で、ハッピー、アンハッピーで割り切れない、凄く味わいのあるエンディングを迎えるのだ。

 全体的に絵で語る映画なので、ホント、邦画やアメリカのエンターテイメント映画脳で見ると、物語のサインをことごとく見逃す。すごく繊細。
 代わりに、少しだけ欲を言うと、台詞が弱い。絵で語る映画であるだけに、一言、グッと来る台詞があるだけですごく引き締まるんだよな。そういうのは無いね。ちょっと緩い。
 その緩さも含めて好きなんだけど。

 ここで突然ですがライブ告知。
 三条のライブがついに三日後に迫った!日付は二日後!
 詳細はコチラ。

2013/07/27(土)
三条 ROCKET PINK
dora presents"HEARTSOUND vol2"
Hopeless Raven "Carpe Diem" release tour
Hopeless Raven/16reasons/she song/
yugent/ANGRY WORM/DOWN THE LINE
OPEN 17:00/START 17:30 ADV\1,500/DOOR\2,000/高校生以下\1,000

 約二ヶ月ぶりのライブ!やばいよ、キレッキレだよ。剥き出しのチェインソウ。ズタズタにしてやるぞ!
 そしてyugent初の音源も発売だ!5曲入りミニアルバム
 その名もMöwe.EP!!(めーヴぇ・いーぴー)
 税込み500円!!!!!!!!!!
 お楽しみに!!!!!!!!!!!!!!!!!11111111111
 よろしく!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!111111111111111
 ファミチキください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!11111111111111111111

ゲロの中からクソを探す作業、選挙

07 23, 2013 | たわ言

 選挙が最近あったらしい。
 選挙は英語でelection。勃起は英語でerection。日本人の発音では大変な誤解を招きかねないな。
 ○○候補者、○○候補者の二大勃起対決、とか。
 知るかそんなん!

 最近のバンドマンはちゃんと選挙に行くらしい。マメなことだ。
 俺はアナーキストだけど、選挙制度に「これくらい対策練ったらどうなん……」と思うことは幾つかある。

 ・価値観の多様化、生活リズムの多様化を理解。
 単純な話、夜働いて朝寝る人は選挙に行けない。
 いや、不在者投票、期日前投票などのシステムがあるのは分かってるよ。けど市役所ってそんな遅くまでやってるか?
 でもわざわざそのために早起きはしない奴もいる。勿論その中には、起きてりゃ選挙行く奴もいるかもしれん。
 まぁ俺はそこまで合わせてもらっても投票しないけどね。無記入投票もしない。
 選挙制度自体が形骸化しているんだから、そもそも全員無投票なのが一番手っ取り早い。誰も何も決まらない。やり直しても何も変わらない。その状態でも当選者出すのか? 出すんだろうな、多分。

 ・演説がうるさい。
 さっき書いたように、朝昼寝てる奴がいるわけよ。ギャーギャー喚きやがって。
 朝昼寝てる人は確かにマイノリティだし、おまけに大体は下層の仕事についてるから、不況や法律の煽りを一番食らいやすい部分だ。つまり、そういう人にこそ選挙という制度が大事なわけだ。
 が、そこは何故か無視するらしい。すごい平等精神だ。
 寝てる人は置いといても、受験勉強してる奴とか、すごく神経を使う手作業に集中してる奴とか、色々いる。うるさくない、わけがない。
 おまけに走ってるときは名前の連呼だけするだろ。アレすげー頭に来るんだよな。
 いや、知ってるよ。公約とかを走ってるときに言っても全部聞き取れないし、誤解を招く可能性があるからやらないってことは。
 だったら名前も連呼する意味ないだろ……常に本人がするわけでもないし……。
 今では街中でうるさく爆走してる奴は絶対に投票しない、なんて見方もある。
 それで選別するのは俺でもどうかと思うが、恨まれるのはごく当然だ。正当な理由があっても消し飛ぶレベルの騒音だし。

 ・名前が覚えられない
 ただのオッサンオバサンの名前を覚えられるわけがない。ただでさえみんな同じ顔なのに。
 俺は輪をかけて無関心だから、全く覚えられない。ポスターはそこらじゅうに貼ってあるのに。顔がうざすぎて名前が目に入らない。
 こいつムカつく顔だなぁ、ということだけ覚えている。公約も見ない。名前も見ない。数だけはやたらと張ってある。ますますイライラする。まず顔が下品なんだよ。
 景観も大いに損なっている。なんで街中にいっぱいオッサンオバサンの顔が張ってあんだよ。頭おかしいのか。
 まぁこれは個人的にありえんと思ってるだけだ。
 パフォーマンス一辺倒で、いざ当選したら空っぽな政治をするようでも困るけど、覚えてもらう気あるのか、と。大金はたいてる割に随分宣伝がヘタクソじゃないのか。
 公職選挙法なんて内容よく知らんけど、その中でも上手いことアピールする手段もっとあるだろ。
 少なくともツイッターじゃねえぞバカちんが!!

 ・世代間の票の重み
 いずれ俺もそうなっていく、というかすでになっているように、年を取ると世間知らずになる。
 情報の媒体は古くなっていくし、新しいものを逐一開拓するハングリー精神の溢れた老人は少ない。
 そうなると、昔の情報便りに判断し、あるいは適当に票を入れる。
 別にそれはいいんだが、困ったことに年齢層で人口の厚みが違う。今はもう時代遅れの奴らの方が人口が多いから、現役世代の意見が無視されかねないわけ。
 例えば、昔から長いこと公務に携わり、老人もご存知の立候補者A。
 経験は浅いものの、先進的なアイディアとバイタリティを持つ立候補者B。
 老人がどっちに入れるかというと、Aに決まってるわけだな。これはもう、どうしようもない。知ってる人に入れたほうが安心に決まってる。
 お年寄りの方は、街中で汗かいて(あれ嘘だよ)、必死で公約怒鳴り散らして、投票者に律儀に握手する人に投票したくなるんだろう。
 それは政治能力とは全く関係ないはずだが、仕方がない。そういうとこで根回ししてきた奴が当選する。
 ところでBと、Bの支持者はどうなるんだ?
 え?

 選挙には詳しくないが、というか、詳しくないからこれだけ不満点がある。
 詳しい人間からすると馬鹿馬鹿しい意見もあると思うが、詳しくなくたって選挙権は与えられてるんだな、これが。

 ただ、これだけはみんな分かると良いなぁ、と思う点も幾つか。
 投票したい人間がいないからって、選挙に行かないのは駄目だ。
 投票したい人間がいないからって、適当に人気ありそうな奴に投票するのはもっと駄目だ。
 投票したい人間がいなかったら、無記名か該当者なしで投票したほうが良い。
 相手はお金のゾンビだから、まるで意に介さないと思うが、その票はちゃんと存在する。ムダではない。

 俺? 俺は投票しないよ。投票したい人間なんか今も昔も金輪際存在しない。
 俺よりハンサムで健康で頭がよくジョークも言えて体格もしっかりしており、カリスマ性があって斬新なアイディアと先見性を持った30代前半の奴がいたら投票してやる。
 それまでは、「投票制度自体がクソだ。制度ごとぶっ潰した方がいい」っていう意見の票です。残念ながら無効票だけどwwwwwwwwwwww
 参議院も衆議院も自民党だぜ。よかったな。これでなんでも意見が通るな。なんのための二院制なんだろうな。
 アホくさ。

寵愛

07 21, 2013 | たわ言

 ようやく昨日の明け方マスタリングが終わった。何のマスタリングか?
 それは以下の日程で発売開始するyugentの1stEPでござる。

三条 ROCKET PINK
dora presents"HEARTSOUND vol2"
Hopeless Raven "Carpe Diem" release tour
Hopeless Raven/16reasons/she song/yugent/ANGRY WORM/DOWN THE LINE
OPEN 17:00/START 17:30 ADV\1,500/DOOR\2,000/高校生以下\1,000

 ちなみにドリンクはないので、チケット代だけでオッケー。
 しかし、俺らのCDも5曲入り5百円なので、やっぱり2000円持ってきてください。つまり買え。買って。購入して。

 大変だった……ここ最近寝不足で、いつも以上に奇行を繰り返した。
 コンビニで「箸はお付けしますか」と聞かれて、みのもんたレベルに溜めてから「…………い、一膳で」と言ったり。
 煙草をくわえてないのに火をつけて、しばらくぼーっと火を見ていたり。
 「煙草のエコーは、他のタバコの余った葉っぱを使ってるから安いんだって」と言われ、
 「おおー、じゃあエコってことですか。あ、ちょっと、違うちょっと待ってください」
 「原くん……! それ使っていい?」と突っ込まれたり。
 通行人とすれ違うときにフェイントかけあいしたり。
 何も無いところでずっこけたり。
 人前でおもむろに鼻毛抜いたり。
 ミッキー風の声で「ハッハー!ボクもう疲れちゃった早く還りたいナー、土に!」と職場で言ってたり。

 いや待て、これいつも通りだな。
 まぁいいや、丁度音源も出来たことだし、音楽の聞き方にでもついて語ろう。
 今現在あらゆる音楽再生機がこの世には存在し、みな様々な手段で楽しんでいる。
 おおざっぱに分けるとオーディオコンポ、PC、携帯プレイヤー(スマホ含む)か。
 それぞれ色んなメリット、デメリットがある。

 オーディオコンポは、あんまりぶっ飛んだところまで行くと俺も分からないが、基本的に金をかければかけるほどいい音で音楽が聞ける、というメリットがある。
 いい再生機、いい部屋鳴り、いい電源ケーブル、いいスピーカー、など。しかしそこまで手をかけてCDを流すというのも……レコードならまだ分かるが。
 この石を置けば音がよくなる、スピーカーの下に煉瓦を置くと音がよくなる、などの胡散臭い話や商品も多く、どこまで本当だか俺には理解できない。
 まぁ思い込みだろうと真実だろうと、高い金払ってゲットした道具で、お気に入りのCDを聞く、そういう贅沢はいいと思う。払った分だけ楽しめるなら、不毛だけどそれもいい。それなら自作したほうが最終的には納得できると思うが。
 デメリットは勿論手間と金がかかる、ということだ。CDをセットすることも手間だという人もいるだろう。
 昔は手間じゃなかったが、便利になったことで一気に面倒になることもある。

 PCは主にyoutubeやBGM的に使う人が多いだろう。あの曲聞きたいけど、わざわざCDケースから引っ張り出してセットして、というほどでもないときの手軽さがある。あとはネットを利用した、後述する携帯プレイヤー以上のデータベースだな。
 ただPCのスピーカーはお世辞にもいい音とは言えないので、ヘッドフォンでもスピーカーでもいいから、ちょっとお金出してグレードアップしてほしいところ。あれは音楽を楽しむ用途ではない。
 俺も、音楽は部屋でPCで聞くことが一番多いため、ライン接続でCDプレイヤーからPCの音を出している。
 デメリットは、やはり腰を据えて聞くのには不向きってことか。俺だけかもしれんが、CD自体の音質でないと音楽に入り込むことが難しい。いや、多分データ上は、人間の聴覚では分からないレベルだと思うんだけどね。
 頑張ればオーディオコンポと同じくらい楽しめると思うが、音楽聞くのに頑張るのもな……。

 携帯プレイヤーは今現在一番多い人口だろう。SONYがウォークマン開発してから爆発的に普及したね。
 街中でもチラホライヤホンをつけて歩いている人を見る。俺もその一人だ。
 どこでも聞ける手軽さに、媒体の大容量化も加わって利便性はずば抜けている。
 アンプも必然的にイヤホンかヘッドフォンになるため、世界に入り込むにはもっとも簡単な手段だ。俺にとってはね。
 デメリットというと、危ないってことかな。あと大容量化の過程で音源のデータが圧縮されて音が悪くなっている、ということだ。音質の劣化は、厳密には俺も分からない……こう言うと音が良くなる石と同レベルだが「ナマっぽさに欠ける」っちゅーことやね。

 これらのメリットデメリットをふまえ、俺が一番素直に味わえてたのって、携帯CDプレイヤーだったなぁ。
 手軽さと、アルバム一枚聞きとおすっていうバランスがすごくよかった。いつも田園や山道を散歩しながら聞いてたし。
 MDウォークマンでもないところがミソね。
 でも今やれって言われると、やっぱり厳しいな……幅広でポケットに入らないしね。
 昔のリュックは、ひっかける輪っかの下に、イヤホン通す穴とかあったな。懐かしい。

 そういえば、音楽を愛聴する人の中には、イコライザー(曲の周波数をいじる機能)を駆使する人もいるそうな。いるそうな、って、俺もそうだったんだけど。
 若い頃はベースブースト(低音を持ち上げる)してたけど、ある時期からやらなくなった。
 当人が聞いてカッコイイと思う状態で聞けばいいから全く止めないが、ミュージシャンやバンド、エンジニアが良しとした完成品がCDだったりレコードだったりするわけだ。
 で、俺は好きでソレを聞いてるのだから、そのまま聞くことにした。最初はベースの音とか聞き取れなかったけど、案外今じゃそのままでも全部の音聞こえるんだよね。
 まぁ一番の理由はミキシングの勉強なんだけどね。いやぁ、メリケンのポップスのミキシングは尋常じゃないよ、隅々まで聞こえるし、プレイヤーが目の前にいるような音像だもん。

 あと時代ごとの音質の変遷などもさらっていこう。
 60年代は録音機材が未熟であることと、レコーディング技術過渡期ため、ちょっとモコモコした音質の作品が多い。媒体もレコードが多く、それを加味してのあの音質だったのだろう。聞いたことは無いが、おそらくこの時期の作品の真価はレコードでこそ発揮できるのだと思う。
 が、例外としてなぜかJAZZ系は現代とほぼ遜色ない音色で収められている。使っている楽器がクラシックとさほど差がないから、エンジニアもコツを掴んでいたのだろうか。
 因みに、有名な話だが、レコードにはCDに収められない超低周波や超高周波が録音でき、人間の耳には聞こえないものの、それがレコード独特の音価に繋がっていたのではないか、などと言われている。
 知覚はできなくとも、思い込みではなく実際に鳴っているのだから、影響がないということはないだろう。人間は肌でも肉でも血でも音を聞く生き物だからな。
 待てよ、血で聞く音楽か。カッコイイな。
 また、音源だけに出来るアプローチも実験的に数多く行われ(特にビートルズが熱心だったそうな)、パン振り(ギターの音が右からだけ聞こえたりする奴)、隠しトラック、ホワイトノイズの収録などもこの頃すでに行われていたそうだ。

 70年代はエレキ系の楽器も完全に定着し、また音楽産業自体が賑やかになってきたこともありセオリーが確立した感がある。
 だから別に言うことはない。
 70年代後期派生のパンクバンドも、ローファイに親しんでから聞くと、ガラクタみたいな音像は置いといて、意外と聞ける程度にはなっている。あんまり認めたくないが、これが魂ってやつなんだろう。多分。

 80年代はハードロック全盛、いわゆる音圧が重視される時代に。ド派手な音響や爆音に注目されてくるわけだな。それでなくても十分派手だと思うが……。
 シンセサイザーやキーボード、ホーンセクションやストリングスなど、とにかく音数を増やしたり、感動的、熱狂的なアレンジにみんなてんてこまいだった時期だな。
 個人的には80年代に好きなバンドはQueenとEarth,Wind&Fire(こういう3単語のバンド名も当時流行ってたらしい)、the smithsなどのニューウェーブ勢と初期パンク勢だけだ。
 筋肉マッチョもりもり系の音楽は俺は好きじゃない……おバカなのは好きですよ。やりすぎ系メタルとかね。でもやっぱ俺の中ではエンターテイメントの枠を越えないかな。

 ちなみに日本ではここら辺から、音質のガラパゴス化が始まる。(もっと前か?)
 具体的には演奏はあくまでバック、歌を重点に、街中のスピーカーでも歌だけは聞こえるようなミックスが重視され始める。歌番組なども同様だ。トラブルが怖いからアテ振りや口パクなんかも増加する。ま、そりゃいいや。
 問題は低音カットだな。商店街の天蓋とかについてる安いスピーカーじゃあ豊かなベースなんて鳴りっこないから、その分の音圧は歌に振ったほうがいいってことで、だんだん演奏が薄っぺらくなってくる。

 90年代はオルタナ系ロックの台頭で、再び意味の分からん音源が増える。打ち込み系が隆盛するのも個人的にはここら辺。70~80年代のサマー・オブ・ラブがヒッピーの枠を越えた、というラインを感じる。いや、詳しくないから言及は避けよう。忘れてくれ。
 80年代の音圧主義に反発してか、パンク精神の敬愛か、はたまたやる気と金がないのか、へぼい音質のハードコアやローファイ、違った解釈としてシューゲイザーなど。
 俺はやはり90年代の音楽が好きだ。自堕落で怠惰で享楽的、だけど空しくて、など。

 さっきから言っている音圧というもの。まぁ字面だけ見てなんとなく分かると思うが、音の厚みのことだ。
 音源と言うものは収録できる音圧が0db(デシベル)と決まっていて、それ以上を越えると一般の再生機では多くの場合音が割れてしまう。
 要するにパイが決まっているわけだ。そのパイをどの楽器にどう分けるか、ということになる。
 人間の耳の可聴域は20Hz~20000Hz(ヘルツ)で、高域は加齢によって減退する。ヘルツとは一秒間に何回波が揺れているかと言う単位で、クラシックで基音(基本の音)とされるA(ラ)の音は大体440Hzから442Hzに指定されている。これは一秒間に440回ほど波が揺れている、ということだ。数が少ないほど低い、多いほど高いということになる。
 で、その20Hz~20000Hzの音が全帯域で満遍なく鳴っているほど、人間は「音圧が高い」(迫力がある)と認識する。音がミッチリしていると感じるのだな。
 現代はこの音圧競争が激化して、リンプ・ビズキットよりアイドルの曲の方が音圧が高い、なんていう可笑しな事態になっている。
 当然ながら音圧も、高ければいいというわけではない。長時間聞いてると疲れるし、若い俺が長時間疲れるんだから、年取ってなど聞いてられない。
 更に高ければカッコいいわけでもない。当然ながら音自体じゃなくて、音楽を聞いてるわけだからな。
 ついでにこの、音圧を稼ぐというセオリーも定着しつつあり、みんな同じ音になっている。ダイナミックさにも欠けるし、のっぺりしている。
 歌の出だしから音圧MAXで情緒もクソもあるか!
 手間隙かかってるな、とは思うが、それじゃあまりにも寂しいぜ。音色も含めての音楽だ。

 気軽に始めたつもりが、めちゃめちゃ長くなった。この辺で終わらせておこう。
 で、yugentのEPなのだが。
 音圧重視のバンドや、音圧に慣れたリスナーに舐められるのも癪なので、音圧は結構上げた。
 が、あえて完璧に仕上げてもいない。
 再生機によるが、目盛りを一ずつ上げていくと、あるところで一気にグッと大きく聞こえる部分があると思う。そこで聞いて欲しい。音圧以外の俺たちの感情が見えると思う。

 幾つかの楽曲は次回製作予定のアルバムに収録するつもりなので、そちらの方はもっと気ままにミキシングするつもりだ。もっとアーティスティックにしたいね。
 yugent最初の音源なので、不本意ながら商品としての施策も取りました。
 曲としての価値は到底500円では済まないつもりだが、もし、仮に、気に入らなかった人のためにも500円分の音質と音圧はぶち込んだ。だから不満でも文句は言うなよ?
 買う人の500円の価値は分からないが、そこは裏切らない。
 お楽しみに。

つな

07 19, 2013 | たわ言

 カウンターがいつの間にか1000を突破しているな。千客万来ってことか。いらっしゃいませ、さぁ帰れ。

 夏は色々なものが裏返る。過去は未来へ、生は死へ、男は女へ、空は大地に、夢は現実に、朝は夜に、根暗は家に。
 逆もまた然り。
 日本に生まれた以上、季節を好き嫌いの二元論で語るのは愚かしい。が、不愉快なことは勿論ある。
 俺にとって夏は愛憎入り混じる季節だ。好きでも嫌いでもある。嫌なことが沢山起きるし、例外なく全員バカになるから、いちいちイライラする。俺も説明する気力が無いバカになるから、物事が良い方向に転がらない。で、嫌なことが沢山起こる。
 好きなところは、そういうのも悪くねぇ、って気付かせてくれるところだ。

 特にデストルドーの電波は非常に強く感じる。リビドーの対義語だ、自分に調べろ。
 つまり、生と死がもっとも近づき、裏返りやすい時期である。
 お盆などはもっとも分かりやすい例だ。昔から暑い日の陽炎や、黄昏(誰そ彼)も異邦人、つまり亡き人や人間ではない者の存在を暗喩している。
 怖い話や心霊体験なども夏にするもの、と相場が決まっている。涼を得る目的もあるが。
 日本人の感性で言う死と夏は非常に相性がいいわけだな。しかし、自殺は他の季節に比べてそう多くないらしい。人間、暑いと死ぬ元気も出ねえ。
 季節性鬱というものがあって、特定の時期だけ気分が極端に落ち込む人間もいる。夏季鬱病の人間は、そういう受信感度が高いのかもしれねーな。

 ここからは、痛い自分語りだから読まなくて良い。
 俺の場合、表現者として圧倒的存在だった過去の自分がいつも現れて立ちふさがるため、非常にストレスフルな時期でもある。
 あの頃の自分に敵う人間は見たこと無いなァー……。
 だから誰も尊敬できないし、したこともない。大した悩みじゃないねってことばかり思わされる。嫌な奴だ。
 誰しもにそういう時期があるわけでもないらしいが、あの頃は、(自嘲も含め)天才だったと呼ぶしかないから、今の自分の凡才っぷりに驚愕しっぱなしだし。ここまで普通になっちゃうんだもんなぁ、ビックリだぜマジで。
 あとこの感覚が分からん奴の多さにもマジビックリしたが……。そんなに自意識低くて大丈夫なのかな。色々と。
 技術的なことはその頃よりどれも上手くなったし、知識も増えたが、ようやくそれでトントンといったところか……それも怪しい。
 過去の自分というのはおかしなもので……いつも向かい合うと、叩きのめされるんじゃないか、と恐ろしくなる。気が動転するようだ。全てのことがどうでもよくなる。あの頃の俺には全てのことがどうでもよかったからな。
 どうでもいいってのは最強だな。「どうでも、良い」と書けば分かりやすいか。
 夏は街角で自分の姿を見かけることも増えるから、そういうときは酷く気が滅入る。真面目に生きてんじゃないよ、まったく、くだらねーなぁゴミが、などと聞こえる程度で済んでいるが。あの頃は24時間これだったもんなぁ。思い出すだけで首筋がつりそうだ。
 自分の悪口が一番効くね……。他人に言われることなんか屁でもないわ。陰口ばっかだから、耳に入ってこないし。全然傷つかねえ笑 むしろ傷つけねえ。
 たまには誰かのことを、ごくごく普通に尊敬したいな、と思うこともあるが、やっぱり出来ない。無理に尊敬するこたねーけど。なんだかなぁ。

 こいつ、そんなことも分かんねーのか……と、しょっちゅう思ってしまう。自分の性格の悪さに辟易する。そこは、変わってない。そこだけは、変わってない。
 思うたび、いやいや、でも俺の分からんことを知ってるしね、と謙遜するものの、いや、それ天才だった頃に気付いたやつだわー、とかね……こう書くとすげーミサワだ。そこも、変わってない。
 だから俺は優しい人には優しいし、優しくない人には優しくしないし、強い人は強い人の、弱い人には弱い接し方をする。かなりそのまま返すようにしている。他人は鏡だし、自分もそうすることで常にそのことを自覚できる。
 でも夏はそのバランスが少しだけ崩れる。昔の俺がいるからね。いきなり核心だけ言うから、誰も理解できないらしい。頭悪過ぎ。付き合いきれないや。俺は性格悪すぎ。付き合いきれないや。
 困った季節だ。夏。つな。

独唱パンク

07 17, 2013 | ライブ

 15日にYUKEのライブを見に、PIGS YELLOWの独唱パンクを見に行った。
 結論から言うと、最高だった。パンクだった。
 早速順を追って振り返る。

 吉田雅志。
 まず一番手まーくんってヤバイっしょ! 今日は特に気合が入ってたみたいだな。
 いつもどおり君が代から始まり、夢、一人で歩く、忘れた、最後は自殺をしようよ。
 強靭なラインナップだ……今日も冴えまくる刃だった。
 よくまぁステージ上とオフで全然性格が違う、みたいに言われてるし、俺もいじってるけど、別にどっちも雅志さんだネ。
 いや、態度がどうとかじゃなくて、全く一緒。だからみんなあんな茶化してるんだわ。まーくんファンはみなまーくんのことをよく分かっている。
 ゴンさんがライバル意識を燃やしてるのにウケた。ゴンさんはステージ上でも100%ゴンさんだから良いんだよ。心配しないで。

 サトチエ(群馬)。
 みんなのうた。

 anomia。
 緊張してましたね。二曲目でノってきて、(俺あの曲好きなんだよ)タッピングが鉄の雫に変わる頃、三曲目がどうしても決まらずスキップ。
 惜しい……。
 九条さんは音楽性も含めて非常に尊敬している。強い人はみな優しい。
 特に九条さんは、初めて見るくらい聡明さと優しさを備えた目つきをしていて、非常に好きだ。
 新曲はまた改めて聞きたい。だからちゃんと聞かせてください、とプレッシャーをかけた。ああ、罪な俺。

 サトウ正春(山形)
 キャンドルって綺麗だよね。蝋燭という音感や字、蝋燭にまとわるイメージも好きだが、キャンドルというと稚拙で寂しく穏やか、ささやか、そして優しいというイメージが湧く。
 弾き語りやアコースティックイベントで、キャンドルを配置するライブハウスの気心が非常にたまらない。
 キャンドルっていいよね。
 火というものは入れ物だけで随分と形が変わる。そこに着目し、こだわる日本人の感性は最高だ。灯篭とかね。
 でも人間は嫌いだ。

 ピッコリ。
 よく分からん、とか変な人だ、面白い、みたいな感想を周りは言っていた。
 本人は至って真面目だし、独特な間があるから面白いのは分かる。けど、全然笑えないタイミングがちょくちょくあって、俺は心を何度か貫かれてしまった。
 気がつくと泣かされてるパターンだ。これ。こういう間がずるいんだよな、天才は。涙はタイミングで流れる。
 そうそう、所謂天才肌。三条にはこんな人もいるのか……層の厚いことだ。
 あとこの人、周りが言うほど変じゃないね。ちょっとだけ変だから、普通な人からも、変な人からも変に見える。
 ちょっとだけ変な人は一番孤独なんだ。
 この人のあまりの孤独に絶句してしまった。

 アンダーソン(群馬)
 このおっさんロボットだな。ピッコリさんは貨物列車になりてぇええええ!!!って絶叫してたが、この人は蒸気機関車だ。
 まぁ、曲としちゃつまんないんだけど、あまりの鉄人っぷりで楽しめた。
 最初のおっぱい星人の歌がよかった。非常によく分かる。おっぱいは大きさじゃなくてバランスだ。そう。
 でかけりゃいいってもんじゃない。ホントにそうだ。カナダにいたとき、数多のおっぱいを眺めたが(いや、おっぱいだけじゃなくて全部眺めてるよ)、ホントにその通りだ。
 そうなんですよ……。

 YUKE。
 声枯れ枯れ。チバユウスケみたいになってた。
 でもって、本人は不本意だけど、非常にそれがかっこよくてな……曲やYUKEが持ってる色気がいい意味で昇華してた。
 そしてアレは伝わるな。
 見るからに気合入ってて、冴えまくる刃が炸裂していた。おお、ユク田雅志に……。
 鳴ってない方のボーカルも非常に良かった。声が枯れてると、これがあるからねー。
 でも耳鼻科は行った方が良い。

 チバ大三(東京)
 サバ道がかっこよすぎる。完全にライブの鬼だ、この人。
 チバサバァァァァ!!!
 チバサバァァァァ!!!
 チバサバァァァァ!!!
 サバ道。
 しばらく頭の中ぐるぐる回ってるわ。
 あとこの人のリフ全部かっこいい。ぶち切れている。独唱パンクを体現している。権化。独唱パンク大納言。恐るべし。

 みなこのイベントに宿る熱や美学に敬意を払っていることがよく伝わり、ステージがまとわる空気に痺れた。
 151回目かぁ……2000年からやってるとのことだから、概算で年に11、2回やってきたということか。すごいな。
 オルタナティブ弾き語りの祭典だった。あの場に入れたことを光栄に思う。
 感想一行で済ましちゃった人もいるけど、女の人であのパンクソウルは中々貴重。しかしもっといくらでも切れ味は上がる。ギターも歌も上手いからこそ、爆裂したらそれは強い技になる。精進してほしい。サトウ正春は山形にすっこんでろ。
 いい日だった。

彦星はボク、織姫はアナタ

07 10, 2013 | ライブ

 ゴールデンピッグスのタヌキ、こと渡辺さんの企画とすぐ分かるイベント名。
 Tears Of Cameleoneを見に行きました。
 ところでこの名前、イエモンの曲名ってことでいいんだろうか。スペル違うんだけど。カメレオンはChameleonだ。
 まぁ、多分なんか意味があるんだろう。

 イタヤノブ。
 観客のお子さんたちがはしゃいでて可愛かったね。
 ヤベッ、何も覚えてねぇ。

 スピンコブラ。
 コピバン。金子ノブアキ大好きって感じの人がいたな。ルックスもイケメンだ。
 ヤベッ、何も覚えてねぇ。

 Tears Of Cameleone
 前見たときより格段に良くなった。見るたび良くなっている。
 なんていうか、見るからに光るものがあるよなぁー。
 いやぁ楽しみだ。あとは上手くなるというか、巧みになることだな。この日見た中で一番良かった。
 早くも頭角を現しつつあるな。
 恐ろしい子。

 ザ・タキオンズ。
 ポップパンク系のスリーピース。みんな冴えないオジサンだった。ポップパンクってそうだよな。
 B-DASHとかかな。近いのは。よく分からん。
 何故なら二曲しか聴いていないから。ヤベッ。

 和田全孝。
 毎度暑苦しい京都の弾き語りのオジサン。この日もすげー喋ってたな。
 ダサい。すげーダサい。でも好きだよ。人柄がね。

 the Book enD。
 ヤベッ、見てもいねぇ。

 大宇宙超能力少年団。
 藤田……。
 激痛なギターが加入して、ダサかっこ悪いサイコーな大超が胃腸炎になった……。
 大超はスリーピースでいいよ……。

 悶絶リサイタル。
 予想より面白かった。水商売風歌謡ハードロックとでも言おうか。
 人を楽しませるってことに注力したパフォーマンスは結構好きだよ。ライブはやっぱりエンターテイメントだからね。
 でもアート性もないとやっぱり好きになれないかな、俺は。
 それにしても一人、すごい盛り上がってる熱狂的ファンらしき人がいたな……。
 お客さんを大事にするその姿勢は、素直に尊敬する。
 ああ、あとおっぱいが大きかったかな。
 俺はおっぱいは美乳か微乳派だから、特に興味はないけど、エンターテイメントとなるとおっぱいは大事じゃないかな。
 不思議とバンドガールや、ライブハウスに来るお客さんは乳が控えめな人が多い気がする。
 おっぱい好きはそれを楽しみに行ってもいいんじゃないかな。

 おっぱいについて一番書いてる……。
 本当に良いものはあんまり言葉にしようがないし、良くないものは覚えてないし。どうしようもねーな、こりゃ。
 今月末の自分のライブでもう頭いっぱいってのもあるけど。
 それにしても、楽器店やスタジオってなんであんなに電話対応の態度悪いんだろうか。いや、会社とかの丁寧すぎる電話対応にも辟易してるから、俺は構わないけど。大概感じ悪いよね。
 俺の態度が悪いのかな……?
 それは、多分、あるな。声低いと、ホントに電話越しの声聞き取りにくいらしいし。だりぃ……。

アンテナ

07 05, 2013 | たわ言

 多分誰にも信じてもらえないと思うんだけど、俺って根暗じゃないんだよ。
 あ、ちょっと待って、違う、ポーズとかスタンスとか言い訳とか、あとなんだ、強がりじゃなくて、ホントに根暗じゃないの。
 自分で言うのもなんだけど、切っても刺しても死なないタイプだと思う。
 むしろ、どちらかというと、ポーズで根暗やってるところはあるね。だから、マジだって。嘘じゃないから。

 色々と俺のやりたいことや、望むところを考慮すると、黙ってたり、落ち込んでるフリした方がオトクなことが多いから、これを選んだんだよ。口下手なのはホントだけどね。
 それ、自分で言ったら意味ないやん?って思うか。大丈夫だ、俺は演技派だから。演技の真髄は自分を騙すことだぜ。多分。
 違う、根暗じゃないってのは自分を騙してるわけじゃない。そこは、誤解するな。俺は根暗じゃない。分かったな。

 そもそも、根暗、根暗じゃないってなんなん。それは、「かっちょいー!」と思うものが、たまたま世間からしたら暗い、暗くないって違いですよ。
 例えばそうだな、俺の趣味っつったら、読書、散歩、音楽(趣味でもあるし、趣味でもないよ)、映画、漫画、アニメ、ゲーム……書いてて気が滅入ってきた。根暗すぎないか。
 違う、根暗じゃない。
 これは俺が一人っ子ってのもあるんだよな。
 兄弟がいないし、小さい頃の友達は知恵遅ればっかりだったから、一人で楽しめる趣味にいそしむわけだよ。ホントあいつらつまらんかった。今でもFB見ると「あ、つまんないこと継続してるなー」と感心する。つまらん奴は、それと気付かないと余裕で死ぬまでつまらないからな。俺も気をつけなきゃ。
 ……いやこれは、FBの正しい使い方であって、俺が根暗なわけじゃないよ。な!
 あのときはスケッチブックに不思議なオリジナルロボットとか、剣持った戦士とか、そういうの書いて超エキサイティングファンタジーストーリーを作り出してたわけよ。
 いやあれ、絶対面白かったと思うんだよな。寝る前はいっつも脚本作ってオリジナルキャラクターに演技指導して、実際に動いてもらって、最後エンディングで流れるクレジットの名前は全部俺だったりしてな。あ、勿論登場人物は俺じゃないよ。俺は一切出ない。影でしっしっし、みたいなのが好きだったんだな、当時から。

 ……俺、根暗なのかなぁ。

 さすがに今はしないけど。いや、するな。たまにしてる。
 さすがにジャンルは変わった、ラブロマンスが増えた。
 冷凍睡眠のヒロインとの恋とか、世界破滅後の人間に恋したアンドロイドの話とかね、ちょっとだけファンタジー入ってるやつ。
 あと殺し屋とその恋人の逃避行とかね。

 ……俺、乙女なのかなぁ。

 ちなみに分かる人は分かる、歌詞の叩き台なんだわ。この話は。いやぁ、まさか幼い頃からの妄想がこんな形で役に立つとはね。
 いやホント、話がクライマックスに差し掛かると、ポロポロ涙出てくるんだよ。「なんて悲しい話なんだぁ~」ってなる。
 客観的に見ると気持ち悪いが……映像化してもらったら分かる、いやー感動の映画になるね。全米が死ぬよ。ぎゃっ!て言って。感動の沸点が低い人から順に蒸発していく。ぎゃっ!←低かった
 まずキャスティングから挫折するけどねー。根暗の辛いところだ。人脈がペラい。折角両親から命を貰ったんだから、いつか映画の一つも撮りたいなぁ。

 サラッと根暗を認めてしまったところで、根暗について言及したい。
 まず根暗は趣味が根暗、これは客観的評価だ。主観ではない。
 では主観で根暗とはどういうことか、これを勘違いしてる奴が、2000年代に入ってからヒジョーに増えた。
 それは「かまってちゃん」という存在が登場したからだ。かまってちゃんは根暗と近いところにいるが、全く違うので誤解のないように。
 まず、根暗という人間はね、尋常じゃなくメンドクサイんだよ。何故メンドクサイか。
 それは、アンテナの存在だ。アンテナ。パラボラとか。WOWOWとか受信する奴。
 あのー、アンテナが生えてるんだよね、根暗は。で、そのアンテナは、色んな電波を勝手に拾いまくる。ポジティブな電波、ネガティブな電波、悲しい電波、嬉しい電波、寂しい電波、切ない電波、などなど。
 それって「感受性が高い」じゃないの?と思うかもしれんが、ちょっと違う。
 ホント、なんでも拾うんだよ。アレは。おまけに、いちいちそれに感情が振り回される。こうして根暗が出来上がる。
 要するに、気分の浮き沈みが極端に激しいわけだ。
 躁鬱の気があると言ってもよい。
 思春期特有の、なんだ、ホルモンバランスが崩れるとか、壮絶な裏切られ体験とか、そういうのは、すごく似てるけどちょっと違う。
 一回生えたら取れないからね、アンテナは。

 だから、本当の根暗は意外と根暗じゃない。年中落ち込んでるわけじゃないし、社交性もあるし、ユーモアもある。見方によってはね。
 っていうか、年中根暗なのは、根暗じゃなくて鬱だから。病院行った方がいいね。
 逆に、年中根暗じゃなかったら、別に鬱じゃない。
 そして、訳もなく落ち込むこともなかったら、根暗でもない。
 そのどっちでもない存在が、かまってちゃん……。

 かまってちゃん、名前の通りかまってほしい人。それはテクノロジーが発達して、モノが溢れ、情報が飽和している時代に出現する。
 自意識が肥大して、でぶでぶに膨れ上がってるからだね。
 いきなりディスるけど、新潟の人はかまってちゃん指数がすごく高い。素質でいったら、80%がかまってちゃん。新潟に限らず、日本人はかなり高いけど。
 かまってちゃんはありとあらゆる手段でかまってほしがる。自分を傷つけるフリをしたり、落ち込んでるフリをしたり、アングラなものに興味があるフリをしたり、繊細なものを理解してるフリをしたり。
 全部フリなんだよ。フリ。ポーズ。ペラッペラ。

 まぁ簡単に言うと矢口真里だよ。

 矢口真里がかまってちゃんなわけではないが、似たようなもんだ。すぐ知ってるフリをして、私すごいでしょ、繊細でしょ、理解あるでしょ、などと喧伝したがる。
 そうかい、そうかい……。
 あのね、根暗は好きで根暗やってるんじゃないんだよ。もはやアレは一種の病気みたいなもんだ。勝手に落ち込むんだよ、どんどん力が抜けていく。ふざけんなよ、って思うよ。
 で、他人を巻き込むのもナンだから、どんどん無口になっていく。優しい人なんやで。
 あいつらの面白いところは「プチ鬱」とか言っちゃうところだね。言葉にしなくても、絶対思ってる。「あ、私鬱かも」とかね。
 いやいや、ちげーから。全然元気だから……な、便所掃除でもしてろって。とんがりコーン食うか?食え食え、喉詰まらせてあの世へ行きな。

 バカは鬱にならないんだよ。

 冷静に物事を分析してしまう人ほど、将来の不安とか、どうして上手くいかないんだろうとか、そういうストレスで無力感が強まり、最終的に鬱になる。

 俺はバカだから鬱にならないけど。

 あー、落ち込むなぁ、気が滅入るなぁ、お、心理テストの本がある。やってみよう、今の心理は…
 元気度100%。心が鉄で出来ています。殺しても死なないでしょう。
 マジかよ……。(※実話)
 この程度で落ち込んでる気分でいた俺が甘かった。俺は最強だ!
 というわけで俺は根暗ではない。アンテナは生えている。バリ3。もう駄目だ。

無関心禁止令

07 03, 2013 |

 世の中どうでもいいことが多いよな。
 どうでもいいこと。
 流行の服がなんとか、あの子がタイプだとか、明日の天気はどうのう、なんか面白いことないの、俺こんなことあった、好きな本は、街は、その理由は、怪我をした、腹が減った、悪夢を見た、残像だった、理想郷だった、たどり着いた、頑張りたくない、苦労はした、努力はした、どこそこへ旅行へ行った、芸能人が芸能人と結婚した、浮気した、離婚した、法律が変わる、政治家が怒る、パソコンが壊れた、首相が変わる、軍人が怒る、物価が上がる、時給が下がる、金が増える、減る、太る、髪が伸びる、罪を償う、
 とかなんとか。
 どうでもいいんだよな……だって、俺には関係ないんだからよ。
 まぁ、君にはきっと大事なことなんだろう。当事者だからな。君に起こる全ては、君にとって死活問題からだな。
 選ばなければならない。
 それは誰のせいだろう……俺や君は、それを望んでいただろうか。
 ただ分かるのは、同じように、俺の選択も君にはどうでもいいことだ。
 俺たちは孤独な生き物だからよ、あんまり過度に干渉しても、「こんなに分かり合えないのか」とむせ返る汚水に溺れてしまうよ。
 汚れつちまつた悲しみなのさ。
 関係あるのは、利害関係だけか。心の話をしよう。そこにしか利害はない。誤解し合っていこうぜ。
 俺はクソッタレだし、君もクソッタレだ、そこは分かっていて、そこから始めよう。計画を立てよう。実行しよう。目覚ましをセットしよう。
 失敗に終わるかもしれない。誤解し続けては、いられないかな……。
 でもコップの中に入れた錠剤は毒薬か、睡眠薬か、ビタミン剤か、ただの砂糖か、それは死んでから考えればいい。
 あとはどうでもいい。たまに。俺は。そう思う。とき。が、ある。