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鳩 正義

Author:鳩 正義
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Ghetto

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9/5@池袋adm

9/8@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

10/22@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

11/1@両国SUNRIZE

12月未明@両国SUNRIZE


チケット予約は下記メールまで。
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ルーチン

09 28, 2013 | たわ言

 今日仕事中にふと思いついたのが、漫画の週刊連載のように、音楽の月刊連載みたいなものがあれば面白いなぁと思った。
 月一で、例えば6人ぐらいの宅録ミュージシャンがガチで一曲ずつ作って発表、コラムなんかつけて、みたいな。で、12ヶ月発刊したら各自アルバム出すみたいな。
 ネット媒体のビジネスを基本に考えていたので、おそらく配信とも相性がいいだろう。配信ではあるものの、雑誌というフォーマットが一番しっくり来る。その折り合いをどうつけるか。
 バックナンバーは半年以前のものからYoutubeなどで無料公開に切り替えたりして、それでも形として欲しいマニアは実際にCDに金を出したり、新曲早く聞きたい人は最新刊を買ってもらう、など。
 問題はそれだけコンスタントに作れる奴、そんなにいないってことと、一曲で落とし前をつける(漫画で言うと、気になるところで「続く」と切れる)センスそうそう持ってる奴いねーってことだ。完。

 これは例えだけど、こういうアイディアは仕事中よく思いつく。仕事はデスクワークなので、仕事さえしていれば何を考えていても特に構わない。気楽な稼業だ。
 歌詞とか自分の曲とかも仕事中に考える。ライブのイメトレも頭(入場)からケツ(退場)まで本番前の仕事中に最低4回は済ます。非常に効率が良い。仕事は件数ちゃんとやっている。クソ従業員だ。
 仕事を舐めてると言われたらそれまでだが、そりゃバイトは腰掛なんだから舐めるに決まってる。バイトで正社員並みの責任を求められるんだったら、正社員やるわ。そして割に合った賃金をくれ。
 とはいえ、仕事が嫌いなので、最初仕事に使うモチベーションやエネルギーをかなり渋った。
 が、そこで発想を変えた。
 そもそも、人間の持つ一番強いエネルギーは習慣だと思う。ビルを建てたり道路を敷いたり子供を増やしたりってのは、全部習慣だ。生活。
 継続は力。勿論ただ続けるだけならバカでも出来る。問題はそれをいかに最小化するか、あるいは単一化するか、あるいは創意工夫して多層的にするかだ。それが「仕事が出来る」ということだ。その上で反復して習慣化する。
 「変化し続ける」という、ある種習慣と矛盾した習慣こそが一番強力だし、大切なことだ。自己否定と自己肯定の繰り返し。
 こういう能力は仕事に限らず、音楽を含めた創作活動で欠かせない。これが出来ない奴に名曲は生まれにくい。
 優れた曲を作るうえで、最低限、数は要する。要するが、その効率が悪いと死ぬまで優れた曲が出来ない。それじゃあ俺が困る。優れた曲は沢山作って俺に聞かせなさい。

 なので常々、仕事に用いるこの莫大なエネルギーを音楽にも活用できたら、大いに有用だなと思って枯れた思考の水平移動を試みたら今みたいな形になった。まだ、大分無駄が多いけど。習慣というリサイクルの輪に載せ切れていない。でも大分顕在化しつつあるなと思う。ミスはするけど笑
 これは仕事のエネルギーをケチって音楽に使う、というわけではなく、無論逆でもない。
 習慣化することでどちらも減ることなく均等にエネルギーを使える。我ながら実に効率的だ。
 仕事を全力で頑張ってる人は、すごいなぁ、かっこいいなぁ、と思うけど、そんな元気と前向きさを俺は持ち合わせていないし、持ってたら音楽に使ってしまうので、世のため人のためは全部お前らに任せた。頑張れ。
 働く男は誰でもかっこいい。気張ってるから当たり前だな。働いてないときかっこ悪いから、かっこ悪いんだけど。もっと上手い気の抜き方ってものがあるだろう。

 ちなみに、枯れた思考の水平移動とはファミコンを発明した横井軍平さんの信条というか、ものの考え方の一つだ。俺は考え事をするとき割と参考にしている。
 枯れた思考とは、すでに成熟し飽和したアイディア、コンセプト、技術、産業などを指す。
 水平移動とは、それらを別のジャンルに置き換えるということだ。
 例えば、森の中に湖があっても、そら湖だわ、で終わるけど、その場所を砂漠に移動させるとオアシスという別のものに生まれ変わる。湖というコンセプトには何一つ手は加わっていない。
 業界空席論という、芸能界の基本的なルールがあって、論って言うほどでもねーや、被ってないものがウケるっていう話。被ってたらウケない。当たり前だ。
 あまりいい例えではないが、ジェロっていただろ、海雪の。黒人ラッパーみてえな見た目した演歌歌手。アレもその見た目のギャップとただの演歌っていう組み合わせがウケたと言える。
 ここで大事なのは、ジェロがそうだったように、演歌の歌唱力が付け焼刃だったから一発屋に終わったってことだ。
 演歌は詳しくないし、正直言うと演歌聴いてる奴は演歌の良し悪しなんか殆ど理解できないとすら思っているが、ジェロが演歌の深みやツボを押さえているとは思えなかった。また、ラップを上手いこと組み込んでいるわけでも物珍しさだけで、コンセプトの水平移動になっていなかった。大失敗だ。
 世の中の殆どのオリジナリティが実は、本人の自覚有る無しに関わらず、実はこういう順序でオリジナルに昇華しているケースも多い。中々興味深い。

 最近はもう音楽でも服でも広告でも娯楽でもお話でも、ほとんどコンセプトが出尽くしてしまって、それを手を変え品を変え、どうにかこうにか何度も流行を回転させてやり過ごしている。もう、ずっとずっと前からそうだと思う。
 お話のパターンなんてシェイクスピアの頃にとっくに出尽くしている。
 「人は皆、泣きながらこの世にやってきたのだ。そうであろうが、人が初めてこの世の大気に触れる時、皆、必ず泣き喚く。生まれ落ちるや、誰も大声を挙げて泣き叫ぶ、阿呆ばかりの大きな舞台に突出されたのが悲しゅうてな」
 はい、その通りです。シェイクスピア先生の言うことはやはり違いますね。ちなみにリヤ王。
 水平だかなんだか、音楽以外は別にそれでいいんだけど、やっぱり根底から新しいものが欲しいよ俺は。もう飽き飽きだよ、色んなものに。もう大体のパターンが分かった。もういい、お前は分かった。そればっかり。疲れたよ。
 もっと新しいものを!もっと面白いものを!もっと刺激的なものを!もっと破壊的なものを!

 面白いとはなんだろう。
 座右の銘ってあるだろう、誰もが知ってるような言葉を「座右の銘なんだ」とか言って。惨めったらないぜ、笑えてくる。はははいひひひえへへへほははほほはははは。
 まぁ俺にもある。高杉晋作の辞世の句だ。おもしろき こともなき世を おもしろくって奴。
 高杉晋作が誰なのかよう知らんし、どういう生き方をしたとか、全く興味がない。知りたくもない。この言葉が最高に気に入って勝手に座右の銘にした。
 次点で「生きてるだけで丸儲け」も悪くないなと思ったけど、なんか範囲が狭いので却下。
 要するにもう、世の中面白いことなんて、元から滅多にない。面白い奴が面白くしたことがあるだけだ。
 というように勝手に解釈して、この考え方は正しい。本人がどういう意味で言ったとか知らん。こういう意味で言ってたら大した奴だ高杉晋作。言ってなかったら俺の意見に鞍替えしろ。
 つまらない奴ら、わるい奴ら、ずるい奴らを皆殺しだ、その血まみれの海の上を鼻歌交じりに歩けばいい、枝を振り回して血で遊べばいい、体の中に流れる血を感じるには、それしかないのだから、だって俺たちはぼんくらだから、俺たちには人の心を理解する機能を神様がつけてくれなかったからね。
 きっと、とてもとても昔には、話すまでもなく分かることだったんだろうけど。分からない世の中で本当によかった。人が憎くて本当によかった。俺の醜さが誰にも知れ渡らなくて、本当に良かった。我が生活。
 つまらない奴ら、わるい奴ら、ずるい奴らを皆殺しだ。それって最高に面白い。
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マスク

09 26, 2013 | カルチャー

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 このカラスのようなマスク、ちょくちょく見たことはあったが、ペストマスクというらしい。中世ヨーロッパで猛威を振るったペスト、確かネズミが感染源だったか。黒死病という別名がカッコイイ。マジやべーんだな、とも思うが。
 感染源がまだ不明だった頃の医者が被ってたそうな。うーん、カッコイイ。いや、患者だったら怖いんだろうか。別世界に来た感じはするかもな。

 マスクという概念が好きだ。隠す、偽装する、垣間見る、伺う、匿名、その他諸々。簡単に言うと忍者的。
 古来では、部族が神に豊穣などを祈る際、舞う人がお面を被って神に扮する。マスクは人であることを捨てるのだ。あえて言うなら、シュレディンガーに近いかもしれない。開けてみれば結果は分かるのだけど、開けるまでは神なのか、人なのか、それとも両方なのか。どれでもないし、どれでもあると言える。
 狐や鬼、般若、ひょっとこ、小面、天狗などのお面なども相当歴史古いんだろう。知らんけど。日本のお面の種類や、各々が持つ役割の複雑性は特筆するものがある。知らんけど。

 俺が一番好きなのはガイ・フォークスを装ったアノニマスの仮面だな。Vフォーヴェンデッタの主人公Vが被ってる奴だな。
 俺も知ったのはVフォーヴェンデッタで、っていうかVがカッコイイからね。最初はヘンテコなマスクだな、と思ったけどVがあんまりカッコイイんで好きになった。
 そもそも、海外だとマスク+帽子(ハット)+外套みたいな組み合わせあるけど、アレ最高だね。UVカット。カットっていうか、UVデストロイ。紫外線ババアもイチコロだ。奴らの日傘は俺の目の高さ。死ね。
 時点でごっついガスマスクや、上記のペストマスクも好き。被る系だとペストが一番カッコいいな、今のところ。
 コメディ枠で目出し帽も好きだね。可愛い。銀行強盗とかが被ってる奴。一週間前くらいに映画のレオンを見直して、やっぱり目出し帽は噛ませなんだな、と再認識。

 逆に、それどーなの……と思うのはカトーマスク。マスクっていうか、もうほとんど出てるじゃん。なんかただの変態じゃん。タキシード仮面じゃん。タキシード仮面は仮面と名乗るのもおこがましい。
 カトーマスクっていう響きはすごく好きなんだけどなぁ。カトーって。加藤さんだよ。加藤マスク。うわダサい。無かったことにしよう。

 ……。
 2013/9/29(日)
 【音楽食堂10周年 special thanks Vol.6 with 吉田の大爆笑】
 開場 16:30 開演 17:00 料金:2000円(税込バイキング料理付)
 出演:音骨(東京) / 木造木造 / yugent / 手塚幸 / 吉田雅志 他
 ヨロシク。

パーフェクト・ブルー

09 23, 2013 | 日常

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 最近結構賑やかに過ごしている。イカれたメンバーに楽しませてもらっているな。
 映画も最近よく見る。ザ・スティング(詐欺師の映画)、時計仕掛けのオレンジ(二度目)、パシフィック・リム(映画館にて)、あとなんだ。パラノーマル・アクティビティもか。
 久々に自分の曲も作っている。昨日の弾き語りでチラ見せしたけど、どちらも完成度的には60%ってところか。
 すごく平和な曲だ。DTMで昔の曲や既存のお気に入りの曲のバンドアレンジも、少しずつしてみている。
 色々やってはいるものの、何故か少し焦燥感。やりたいことは沢山あるけれど、どれも追いつかない感じだ。
 逸る気持ちを抑えて、一つずつやっていくことにしよう。一日一個。三日で三個。三個作って二個壊す。

 それはそうと、先週の火曜日にペンタブをヤフオクで3000円で落として、今日の夜やっと届いた。
 早速描いてみたが、案の定道具のせいじゃなくて、俺の画力が問題だ。ペイントソフトも変更したので、何がどういう効果なのかサッパリ分からない。
 大事なのは当然何が描きたいかだけど、全く描きたいものがない。レイアウト能力もない。絵になる絵、というものを描く気力がない。
 でも趣味だから別にいいんだな、これが。
 昔から描くために描いてばかりいた気がするなぁ。それは描いているとは言わないんだよ、と昔の自分に教えたい。多分聞かない。
 見るもの全てが灰色のような気もする。音楽でしか色が分からないんだよ!なんて美しい青!

Cookie Clicker

09 20, 2013 | 日常

 最近巷で話題のこれにはまっている。
 Cookie Clicker
 簡単に説明すると、クッキーをクリックして増やしていくゲーム。ただそれだけ。
 枚数が溜まると、勝手にクッキーをクリックしてくれるカーソルや、クッキーを焼いてくれるおばあちゃん(通称クッキーババア)なんかを、増やしたクッキーで買える。
 あとは農場を買ってクッキーを栽培(?)したり、工場を作って非人道的に生産割合を向上させたり、クッキー鉱山(?)からクッキーを採掘したり(?)、金からクッキーを生み出したり(?)、クッキー星からクッキーを持ち帰ってきたり(?)、クッキー次元(?)と入り口を繋いでクッキーを輸入したり(?)、タイムマシンで食べる前のクッキーを過去から横取りしたり(?)、反物質をクッキーに変化させたり(?)、クッキーババアを強化させて、おばあちゃん黙示録(ババアアポカリプス)(?)を発生させたり(?)。
 なんのこっちゃだと思うが、特に嘘は言っていない。
 設備投資さえすれば、あとはブラウザを放っておくだけでどんどん増えていく。二日かけて、ついに一秒に4億1120万991,8クッキーを生産できるラインを確立した。
 16兆6882億9245万2733クッキーを今まで生産した。これを打つ間にも増えまくってるので、厳密な数字は分からない。

 基本的に安い設備ほど生産効率が悪いが、ババアだけ例外で、他の設備が一定数に達すると農場のババア、工場のババア、錬金ババア、エイリアンババアにミュータントババアなど種類が倍々で増え、最終的に全てのババアが一つの心と知性をゲットしてエターナルババアになる。
 いや、だから、嘘は言ってない。
 ちなみにババアを売ると「愛してくれてると思ってた……」という称号をゲットする。え、売るってゲーム的なアレじゃなくて、マジで売ったのか。
 おまけにこのババア、なぜかミニスカ。誰が得するんだ。間違いなくこのゲームのヒロイン。

 ツッコミどころはクッキーの数が増えていくうちに、どうでもよくなっていく。めっちゃ面白いこれ。

パシフィック・リム

09 20, 2013 | カルチャー

 久々に映画館に行った。知ったきっかけはYoutubeでファンが作ったゴジラ風の宣伝映像を見たから。
 クレジットの最後にも出たが、「この映画をモンスターマスター、レイ・ハリーハウゼンと本多猪四郎に捧ぐ」との通り、非常に特撮やCGエンターテイメントへの愛と尊敬を感じる作品だった。本多猪四郎はゴジラ撮った人ね。前者は知らん。
 特撮に詳しいわけではないので、随所に勘違いや曲解があると思うが、突っ込むか訂正かは心の中でしてね。

 概要を説明すると、現代、海の底に突然ワープゾーンが発生、そこから巨大な怪獣が出現する。人類は辛くもこれを撃退するが、第二第三の怪獣が出現。
 人類は国境の壁を越えて手を組み、巨大ロボット「イェーガー」(狩人:ドイツ語)を建造。幸先は順調で、人類は連戦連勝を重ねていたが、あるときを境に怪獣の強さがイェーガーを追い抜き始める。
 国家は高い防壁を作って人類を守ることを優先、イェーガーの開発を打ち切る。しかし頼りにしていた防壁は怪獣に一時間足らずで破壊され、今までは一匹ずつ出現していた怪獣も二匹同時に発生し……

 といった感じ。ストーリー自体は「ハリウッドだなぁ」って感じだが、迫力が段違いで俺は感動しっぱなしだった。
 まず怪獣は「KAIJU」って発音する。日本語かよ!胸が熱くなるな。
 イェーガーのギミックにも注目したい。
 まず搭乗方法が、コクピットの頭が胴体にパイルダーオン。マジンガーZか。
 おまけに一度くっついたあと、ぐるりとエクソシストのように回転してから固定される。ドリル。グレンラガンか。
 どのイェーガーも非常に重々しさ、頑健さを売りにしたような見た目をしており、まさに鉄の巨人といった外見。手がプラズマ砲に変形するギミックや、地上に着地した際、怪獣と対峙してファイティングポーズをとった際、怪獣に押されるのを凌いでる際、しょっちゅうガションガションと表面の装甲や間接、腱が動き回る。

 パイロットが二人であることも要注目だ。
 一つのロボットに二人のパイロット、という構図で真っ先に思い浮かぶのはGEAR戦士電童(ぎあふぁいたーでんどう)、ガンバスター、グレンラガン、エウレカセブン、Gガンダムのラストも一応入るか。何が元ネタかは知らないが。
 ロボットとパイロットは神経接続で挙動を反映させて動かすが、一人でイェーガー並のものを動かすと脳の負担が大きすぎるため、右脳と左脳に活動を分け、それを二人で担当する、という設定がある。
 が、そんなことはどうでもいい。
 大事なのは二人いれば必ず諍いが起きるし、反対に意見が合ったときには二倍以上の力を出すという、非常に分かりやすい少年漫画的構図だ。
 熱くなるに決まってんだろ!!よく分かっていやがる。

 戦うロケーションも多彩だ。
 まず怪獣が海から来る、という状況が非常にツボを押さえている。特撮(ウルトラマンとかゴジラ、モスラ、ガメラとか)で敵はほぼ確実に海から来る。
 日本が島国だから、という理由もあるが、海上での戦いは水しぶきが飛ぶので非常に派手に見えるのだ。そのセオリーにこの映画も則っている。っていうかそもそも、全体的に特撮的なアプローチがすごく多い。
 海中から怪獣が不意打ちで襲ってきたり、前述のイェーガーの動きでいちいち水しぶきが飛び散り、めっちゃくちゃ画面が派手。
 海上もそうだし、街中でウルトラマンばりに街を気にしないで壊しまくるバトルや、空中戦、深海など、スケールが違いすぎる。これを実写でやるんだもんなぁ。いや大体CGなんだろうけど。この映画、あんまりCGとか関係ない。なぜなら特撮だから!
 そういえば、なぜゴジラが日本でウケたかというと、容赦なく街を壊すから、っていうのが大きな理由の一つらしい。
 噛み砕くと、社会や日常への不満、単に派手なのが好き、強大な力への崇拝、という感情だ。とにかく人は本質的に物が壊れるのが好きな生き物なのだ。
 この映画も「この街あとで大丈夫なの」ってくらいぶっ壊しまくる。そもそも、冒頭の解説で怪獣が初めて登場した瞬間、橋を壊した。そりゃあね。怪獣だったら絶対橋壊すよね。さすがに戦車は出なかったが、戦闘機はもはや蚊みたいな扱いだった。特撮における戦車と戦闘機の不遇っぷりってなんなんだろうね。面白くてしょうがない。

 主人公のキャラクターもよく分かってる。
 イェーガーにも世代というものがあって、第一から第五世代まである。
 作中に登場するのは、ロシアの第一世代チェルノ・アルファという、完全にブリキの玩具みたいな見た目のイェーガーから、オーストラリアで開発された唯一の第五世代ストライカー・エウレカまで。エウレカは非常にスマートで細身な外観をしている。(胸が開いて六連ミサイルを撃つのが熱い)
 主人公が乗るのはジプシー・デンジャーというアメリカの第三世代。旧式の部類に入る。
 おまけに冒頭で怪獣に思い切り負けて、相棒の兄は死亡。失意の中、防壁を作る鳶の兄ちゃんに転職。
 怪獣の猛攻で軍に呼び戻されるが、エウレカの若いパイロットに舐められまくったりする。
 いやいいですね、節々のロートルな感じが。見た目そんな老けてるわけじゃないけど。
 軍の司令官が、主人公を呼び戻すときの台詞もいいんだよ。「どこで死にたい!? 壁の中か! それともイェーガーの中か!」みたいな奴。やべえうろ覚えだ。さながらロボットは鉄の棺桶だ。渋い、渋すぎる。

 なんか、だんだん只のロボット好きの独り言になってきた。
 そうです、只のロボット好きです。
 ロボット大好きですよ。今のガンダムみたいな細いのじゃなくて、ボトムズみたいなデザインの。
 ボトムズと言えば、このサイトがアツい。お勧め。→Monkeyfarmなんでも作るよ
 ロボコップとかも好きだ。とにかくごっついロボットが好きなんだ俺は!!
 でもアーマードコア4のレイレナードみたいなのも大好きです。

 映画自体の魅力を最後に語っておく。
 まず画面が派手。豪華と言っておこうか。ただ派手なんじゃなくて、当然細部や画面のレイアウトにもこだわっているし、カメラワークは非常に臨場感を大切にしている。
 また、足元の視点が多く、遠近感や大小をアピって大迫力を生み出している。車が防犯ブザーを鳴らしてたり、信号機を蹴っ飛ばしてたり、怪獣に避けられてビルにぶち込んだパンチが、室内のこれを揺らしたり。そういうアングルが怪獣とイェーガーの巨大さや重量を際立たせている。
 とにかく怪獣が強い!
 鋭い爪がイェーガーの腕や背中を引っかくだけで、バリバリ装甲がはがれたり腕が千切れたり、「おいおいやばいんじゃないの」と焦らされる。冒頭のデンジャーの敗北はこの効果も狙っていたのだろうか。
 怪獣もやはり分かってるのか、それとも本能なのか、結構コクピットである頭を狙ってくるのもドキドキする。当たると余裕で貫通してくるし。
 「うわぁ噛ませだなぁ」と思った中国のイェーガー、クリムゾン・タイフーン(パイロットが三つ子で、腕も三本ある)とロシアのチェルノ・アルファが、やられたい放題で容赦なくぶっ殺されるし。
 頼みの綱だった最新鋭機のストライカー・エウレカも、最新鋭過ぎて怪獣の電磁波で一発ダウンするし。
 まぁ、そこでアナログなデンジャーなら立ち向かえる、ってシチュエーションがまた興奮するんですけどね!!ブヒブヒ!!!!

 あと吹き替えで見たんだけど、これは日本人は吹き替えで見たほうがいい。
 アムロとかシャアとか綾波とか、ロボットが絡んでるとなりゃニヤリとする人選。あと勝手にロケットパンチとか言ってるし。(実際はエルボー・ロケットという技らしい)

 こんなところか。なんか、興奮しすぎて感動がまったく文章にできてないな。ま、いいや。
 放映がもうすぐ終わるってんで慌てて見に行ったが、慌てて本当に良かった。スクリーンで見なきゃ真価が分からないタイプの映画だ。エンターテイメントだからね。
 とにかくマニア愛とエンターテイメント性が高いレベルで融合した面白い映画。

 レイトショーだったので、馬鹿でかい客席で客が俺とオッサンの二人だけだった。おまけに席が前後。アホかと……笑
 後ろで助かった。他の席全部空いてるのに、よりによって後ろに人がいたら嫌だもん。
 帰るときはオッサンも俺もホクホク顔だった。ハッハッハ。同士よ。ロボットはいいよな。
 あと菊池凛子はどう見てもブス。どう足掻いてもブス。

OUTSIDER

09 15, 2013 | カルチャー

 芸術においてアウトサイダーの世界は必要不可欠。通常のポピュラーなアートが、大体毒にも薬にもならないものだとしたら、アウトサイダー・アートは毒そのもの。
 しかしそれは無論有害なわけではなく、毒をもって毒を制す、毒食らわば皿まで、という用法が正しい。用法用量を正しく守れば非常に有益な薬となる。最後まで毒薬の場合もあるが。用法用量を守らないことも重要。そこもまたアウトサイド。
 そもそも何がアウトサイダー・アートなのかと言うと、アカデミックな学習を受けていないアートを指す。つまりざっくり言うと独学の作品ってこと。
 例えば絵を描く際、遠近法や濃淡の訓練、色彩学の勉強などはアカデミックで、アウトサイダー・アートとは別の領域だ。
 得てして技術はそういう、そのまま食べると強烈な毒になる成分を漂白してしまう作用がある。(漂白剤って、汚れに反応して無色化してるだけで、実際色が消えてるわけではないそうだ)
 しかし毒のないアートはアートでもなんでもない。
 かといって、何の技術も持たずに最後まで作り上げることは非常に難しいこともまた事実。極端な話、鉛筆を知らない人に鉛筆デッサンは描けない。場合が多い。天才はこの限りではない。
 その折り合いは芸術家の永遠の命題であるし、芸術家を育てる過程にルールや法則など限りなく無駄、ということでもある。こればっかりは「人それぞれ」としか言いようがない。(安易にこの言葉を使う奴は嫌いだが)

 基本的にはアカデミックを修了した者が、さぁ、好きに表現していいですよ、という扉を開ける事を許されるのだが、例外がある。
 アウトサイダーの方がよっぽど多いのがロックなのだ。これは非常に珍しい。そしてこれだけのファンを獲得している事実も素晴らしい。
 なんでもオリジンは素晴らしい。俺には分からんものもいっぱいあるが、最初というだけでとにかく尊い行為だ。尊いけど、偉いとかすごいとか、そういうわけではない。
 現在はそれすらも体系化されてきて、かといって真面目に勉強することもなく、なんか適当にノリとか文化とか言っちゃって、それっぽい真似事をしてるクソインサイダー野郎ばかりが増えたけど。な・げ・か・わ・し・い。お・い・た・わ・し・い。

 俺は音楽の専門に行ってたので、結構真面目に勉強した。勉強してない奴が多いんだったら、勉強してる方がアウトサイダーだと思ったからだ。
 事実入学半年で、「人から教わるもんなんかねーよ!そんなんロックじゃねーっしょ」みたいな奴らがバコバコ辞めてった。なんで入学した。入る前に分かれよ。
 ギターもちゃんと練習した。ちゃんとっていうか、反復練習が好きっていう、ちょっと珍しい性格なのが功を奏した。作曲も頑張った。理論を応用したり、それを踏み潰したり、自分なりの解釈に勤しみまくった。
 それぐらいするバンドマンってやっぱり珍しいらしい。勝った。アカデミックな勉強をすることで俺はアウトサイダーになった。アウトサイダー・オブ・アウトサイダー。だからなんだ。
 でもあんまり勉強家なのもなんかダサいので、もう少しで分かる、ってところで辞めた。あとは自分の力だ。超時間かかる。

 話がずれてきたので、好きなアウトサイダー・アートでも紹介したい。
 アウトサイダー・アートの魅力は、とにかく着眼点、つまりコンセプトだ。その発想は無かったわ……これこそがアウトサイダー・アートの真骨頂でござる。

 ミンガリング・マイクというアーティストがいる。いるっていうか、いないんだけど。
 細かいことは本が出てるので、読んでもらったほうが一番早い。が、それじゃ紹介する甲斐もないので、ザックリと。
 とあるDJがフリーマーケットでレコードを漁っていると、ミンガリング・マイクっていうアーティストの音源を発見するわけ。
 9年で100枚近くっていうレコードを、35以上のレーベルから出してるソウルシンガー。しかしDJはそんな奴知らない。おかしいな、と思って調べてみると、そんな奴初めからいなかった。どこの情報にも名前が載っていない。
 おまけにレコードもよくよく見るとダンボール。溝もちゃんと掘ってあって、マジックだかなんだかで真っ黒に塗りこまれている。更に、丁寧にビニールでラッピングまでしてある。見た目は本物。しかし曲は無い。
 で、このミンガリング・マイクっていうのは、このレコード(みたいなの)とかを製作してた本人が、ある日ミンガリング・マイクという架空のアーティストに自分自身がなってしまう、ってわけだ。
 ツアーの日程とか、ジャケットもちゃんと描いて、ライブの批評とか、チャートでレコードの売り上げ何枚だったとか。おまけに、そういう情報まで全部作り上げてある。
 ここまでが一つの作品だね。曲はひとつもない。
 親戚のオジサンのチャック・D(笑)と二人で作ってて、これ、全く世に出してなかったらしい。趣味だから。
 で、溜まった作品は貸金庫にまとめて置いてたんだが、金が足りなくなって、それがフリーマーケットにタダ同然で流れて、それを発見したDJが拾い上げる。
 そのDJは曲も聞いてない(っていうか無い)のに、すっかりミンガリング・マイクのファンになってしまって、ミンガリング・マイクの足跡を追う、と。
 Very Cool...
 感動的だ。

 そんなのアリかよ!?と、初めて知ったときは仰天した。いやー、アリだよなぁ。
 スケールが小さい範囲なら、これ、やってる人結構いると思うんだよね。俺も架空のアルティメットバンド想像してたし。でもこの規模はちょっともう、比較にならないね。
 いないはずの人物が、あたかも存在して、きっとファンになった人にはミンガリング・マイクの歌声が聞こえてくるんだよ、それほどのスケールを与えたことに胸打たれたね。
 ちなみに現在は活動再開した。(笑
 おまけに活動再開後の最初の作品はダンボールのレコードを再生する(多分、置くだけ)、ダンボールの蓄音機だそうだ。
 ミンガリング・マイクの妄想レコードの世界、だったかな、そんなような名前の本なので、それを読むといい。

 アウトサイダー・アートというものを一躍有名にしたヘンリー・ダーガーも素敵だ。
 素敵なんだが、残念ながら俺の勉強不足でこの人も、この人の作品もよく知らない。今後楽しみなコンテンツの一つ。

 お次に、漫画もアウトサイダーが多いジャンルだと思う。
 特に、冊子化されていない、同人誌でもない、ネットにただ落ちてる漫画。利益度外視の。そういう奴にイカした奴が紛れ込んでたりする。
 惜しむらくは、かなりの確率で途中で終わること。まぁ、脳内補完できるから、いっそ完結するよりいいのかもしんないけど。無理やり雑にまとめられるよりはね。

 幾つか投稿サイトはあるが、俺がお気に入りだったのは「週刊血まみれ」って奴だ。もう無い。確か十年位前だったか……。
 血まみれっていう名前の通り、エログロで人体欠損は当たり前、みたいなろくでもない漫画ばかりが週刊誌のような形態で発表されていた。
 そういうジャンルだけあって、絵のヘッタクソなのとか、商業誌レベルでやたら上手いのとか、かなりカオティックで「描きてぇ!」っていう意欲がどの作品からも伝わってきた。
 今でも作品の幾つかは作者がサイトを残していたので、ここに紹介したい。
 苦痛の王
 俺が今まで見た全ての漫画で、一番胸糞が悪くなるキ○ガイ漫画。(褒め言葉)何故か作中の画力が安定しない。たまに無駄に絵が動く。意味不明。
 現在、作者は漫画を放り投げ、やっぱりエログロな絵でシューティングゲームの製作に勤しんでいる。設定もR-TYPEのパロディって感じ。結構バランスが絶妙でよく出来ている。。。いや、頼むから続き描いて。

 привидение
 ケロケロ齋藤という人が週刊血まみれに載せた短編。連載では陽気なカニバリズム肉屋が暴れまわる話を描いてたが、なぜかそのリンクは見当たらない。
 本職イラストレーターだけあって、この人は異様に絵が上手かった。
 この当時、「イラストレーター」って流行りだったね。
 ちなみにイラストレーターは、THORES柴本がぶっちぎりで好きです。公式サイトがあって幾つかサイトも見れたが、これも無くなった。おーい……。

 NECRODISC
 俺のサイバーパンク好きの原点。しかし途中で連載が止まっている。この人も作中の絵が安定しない。
 同サイト掲載のPsychotriggerも好きだった。これも途中で連載が止まっている。いい加減にしろ。
 Psychotriggerの前日譚にあたる、デブのオッサンが主役の長編漫画もあったと思うんだが、なぜかそのリンクは見当たらない。これは珍しく完結していた。

 こんなところだ。
 
 世界は踊るいつまでも
 俺の一番好きな4コマ漫画。全編、独特のシュールな空気と優しい雰囲気が流れる。
 他にも面白い漫画を沢山描いてたのだが、作者が全て消してしまった。この作品は特にファンの思い入れが強かったのか、ファンたちで復刻された。
 4コマ漫画が途中からストーリーが続くようになったら、ハンカチの用意。俺はそうしている。
 それ4コマ漫画じゃねーだろ!って思うんだけどな。大体やられる。クソッ。

 DUDS HUNT
 上記リンク内のDUDS HUNT(ダズ・ハント)から。
 この作品がネットで発表された際には、ウェブ漫画界にちょっとした騒ぎが起きた。
 この作画のクオリティ、この構成力、このストーリー、なんだこりゃ、これプロの仕業か!?っていう。
 俺もビックリした。こんなにちゃんとした漫画がタダで読めんのかよっていう。話の内容に時代を感じる。こういう物語が受けてたね。
 ま、俺が好きなのは別の短編の「多重夢」なんだけど。
 ちなみにこの作者は商業誌へ行き、プロ漫画家デビューした。今でも過去作品をフリーで公開していることに好感が持てる。

 今度は新都社を紹介したい。こちらは2ちゃんねる発祥のため、AAのキャラや名前などがパロディとして入ってることがあるが、大体は知らなくても特に問題ない。
 ただちょっと香ばしいものも多いので、純粋にクオリティの高さでお勧めする。なぜかベルセルクやウシジマくんが好きな人向けのチョイスだけど。
 ワンパンマン
 間違いなく、今現在ネットで知名度、人気、共にナンバーワンの作品。これだけは紹介しとかないと、マニア向けのアレな記事になる。
 タイトルでお察しの通り、アンパンマンと「ワンパン」(パンチのこと)というネットスラングがきっかけで生まれた作品。
 漫画の面白さは絵ではない、ということを改めて世に知らしめた作品といえよう。っていうか、画力以外の全てが初めからプロレベルだったけどな……。

 Happy Life
あんまり絵が下手なんで序盤で敬遠する人も多いが、5~6話辺りまで読み進めると、大体話にどっぷり捕まってるんじゃなかろうか。
 
 パニャップとにかく大冒険
 まだ2話しかないが面白い。っていうか、過去作品がキチすぎて、パニャップが非常にまともに見える。
 とにかく新説昔話の方向にだけはしないでくれ、と切に願う作品。

 妄想少年
 絵が上手いってこういうことだよなぁ……と思う作品。
 話もまぁまぁ面白い。
 ちなみに9月4日 第19話 途中まで更新って書いてあるのは、去年の9月4日のことです。おまけに数ページ。いい加減にしろ。

 汝は人狼なりや?
 推理サスペンス? 同名のゲームをモチーフにした漫画。
 第二章が4年だか5年だかで、ようやくもうすぐ一区切りつきそう。
 一章だけ読んでも面白いので、二章は完結してから読むといい。まぁこのプリ山ペニ夫(作者名)が早く終わらせるとは思えないが。

 笑顔が一番
 左に漫画のリンクがあるので、好きなものを読むといい。
 可愛い女の子たちがきゃっきゃウフフする、ほのぼのした漫画を描いたかと思いきや、その女の子をとんでもなく痛めつけて解体して殺したりする頭おかしい人。
 俺は神様系の話が好きだ。
 エログロ同人誌描いたりしてるからブログのデザインがアレだけど、ネット掲載の漫画にエロ要素は全くない。
 グロいの苦手な人は「妖精で遊ぼう」でも読めばいい。安心して読めるよ☆

 絶夢
 チンチンが喋る鬱漫画。意味分からん……が、その通りの意味です。

 百鬼村
 色んな意味でめっちゃ怖い妖怪や伝承の多く残る村と、それ以上に怖い村人たちの話。
 ホラーアクションという、漫画では珍しいジャンル。彼岸島と一緒にしてはいけない。
 あんまりにも主人公サイドが強いので、ホラーテイストのくせに全く怖くない。しかし、たまに素で恐怖するカットなどもあるので、油断してると椅子からひっくり返る。

 人夢
 夢の話。登場人物たちの、中身があるようでいて、全くない会話が好きだ。

 精神病になりました
 まぁ割とありがちな精神病漫画であるが、、、ありがち加減が「大体の精神病なんてこんなもんだよね」って感じ。

 こんなところか。雑になってきたから辞めるわ。
 アウトサイダーであれ。内側には何にもないよ。アンディ・ウォーホルみたいなもんだよ。それはそれでいいものなんだけど。

Daydream nation

09 13, 2013 | 日常

 夢は無限だ。人間が唯一祝福される時間。
 寝る夢も、理想として語る夢も同じだ。二つとも、全く同じものだと思う。同じ単語で同じ名前だから、じゃないよ。
 不思議だな、と思うことがある。この二つは表面的には違うものなのに、そう捉えられても仕方ないほどなのに、夢という一単語でまとめられている。
 英語でもそうだ。きっとフランス語でもドイツ語でもそうなんだろう。

 イルカも夢を見るらしい。そりゃ、イルカは夢を見るだろう。イルカは好きだ。この世界で最も美しい生物の一つだと思う。あのフォルム。あの瞳。雄大な知性を感じる。ちなみにイルカも夢精する。夢精は知性なのか。むしろ生は清で聖で精である。これは間違いない。
 クジラも美しいけど、怖いから苦手だ。デカイのが無理とか、そういうのではない。こう、デフォルメとかでニマッとした笑顔があるだろう?アレの口が実は歯ではなくて、髭だということを知ってから無理になった。髭はないわ。
 アレで海水をガブガブ飲んで、ゴミとかは鼻毛のように排除して微生物とか魚とかをバクバク食べる。なんつう食い方だ。おまけに飲んだ海水は背中の穴から噴出すし。どんなエイリアンだよ。作った奴イカれてる。キリンとクジラは俺の中で相当怖い生き物だ。

 夢は人間が死んだあとビックリしないための練習、言うなれば死後のリハーサルの時間だという説がある。結構傲慢な決め付けだ。
 まぁでもなんとなく分かる。寝てる人は俺には死んでいるように見える。俺も毎日死んでいる。
 科学的な見地としては、夢はその日の出来事を脳みそで整理するための時間、というのが通説だ。これも分かる。
 人間は一秒一瞬ごとに別人に生まれ変わっているという感覚。一秒でもそうなのに、8時間も死んでたら、こりゃもう完全に別個の生き物だ。だからあの時間は死んでることにした方が納得する。
 別に生命活動をすることだけが生きているわけでも、それが止まっていることが死んでいるわけでもないからね。
 じゃあ生きてる死んでるをどこで決めるかって、やっぱそういうとこだと思う。

 邯鄲の枕(かんたんのまくら)という故事がある。
 要約すると人生超うまくいく枕を手に入れた主人公が、紆余曲折、山あり谷あり、暗中模索、五里霧中、なんとかかんとか、な人生を送り、眠るように死ぬ。
 気がつくと、手に入れた枕で寝る前に、火にかけたお粥が煮立ってすらいない。それほどわずかな時間で一生を体験するという話だ。
 現存最古の夢オチってことだな。
 こんなことはさほど珍しくないと思う。俺も3時間ほどでとても長い一生を生きたことがある。夢で。
 起きたときの感慨といったら! 嬉しさも哀しさも寂しさも美しさも死も生も全て体感した。
 思春期の頃、何度も同じ状況で死ぬ夢も見た。ウォークマンで知らないバンドの一曲を聴き終えて、バイクを全開に吹かして、切り立った岬、海沿いの道を突っ走る。最後のカーブを曲がらずに、ガードレールに激突して俺の体は宙に舞い上がる。永遠にも感じるような長い時間、抜けるような青空に落ちていくような感覚、そして岩礁に体を散り散りに砕かれて死ぬ。結構好きな夢だった。
 このとき聞いてた歌が、驚いたよ、NIRVANAにAll Apologiesって曲なんだけど。カナダにいたときにIn Uteroを500円で買って、ウキウキで聞いてて、最後にかかって(厳密には最後から二番目だが)、アレ、聞いたことあるなって。ああ、これあの曲かー!
 っていうか、死ぬ夢ばっかりだな。人の夢で勝手に殺されてることも結構ある。俺は一体いくつ命を持ってるんだ。沖縄では、人間には7つの魂(マブイと呼ぶ)があるとされているが、俺は100個くらい持ってんのか。あと20個くらいだわ多分。

 夢には重大なヒントが隠されていると思う。何も8時間も寝なくてもいいと思うんだよな。いくらなんでも一日の三分の一寝なくてもいいだろう。60年生きたら20年寝てるのよ。おいおい。どんだけ怠けてんの。実質40歳じゃん。
 この膨大な時間にはきっと何かある。いやまぁ無くてもいいけど。あると思ったほうが楽しいじゃん。深海や宇宙と一緒だよ。
 そういえば、人間のバイオリズムは一日25時間に設計されているらしい。それを寝ることによってリセットされているんだそうだ。25時間は火星の一日と一致するので、火星とは限らなくとも、人間は外宇宙から来た生命体ではないか、という論拠にされている。そう思いたいなら好きにすればいい、って感じ。

 夢は狂気なんだろうか。正気なんだろうか。それとも何にもないのか。
 正気を保つために狂気が必要なんだ。狂気を保つために正気が必要なんだ。多すぎても少なすぎても駄目だ。まともなままでは、まともでいられない。狂ったままでは狂ったままでいられないんだ。
 純然たる狂気が夢にきっと隠れている。それを毎夜あるいは毎朝俺たちは少しばかりか、あるいは多すぎるほどか受け取って、生命活動が続く限り、夢という現実を頼りない狂気のみで生き残ってるんだ。
 武器を捨てた奴が死ぬんだ。武器を捨てるものは無論愛だ。それが悪いかどうか、俺は知らない。知りたくもないね。

Nowhere

09 12, 2013 |

 最近無力感のような倦怠感のような、季節の変わり目はいつもこうだね。トラウマやジレンマが積み重なって、腹の中はグルグル回って、目に残った光の残像はピエロが笑い、まぁスランプって奴。
 消化器官が消化期間で、こういうとき無理にひねり出そうとするとロクなものが出てこない。
 かといって何もしないのも良くないし、っていうか暇だし、とりあえずやっとくとスランプを抜け出したときにアイディアが止まらない状態になる。
 こういう状態はトランセルみたいなもので、怠けてると一向に成長しないんだな。バタフリーになれない。
 ところでバタフリーってアレ、蝶でいいの?蛾はモルフォンだしな、やっぱ蝶なんだよな。バタフライの変形だしな。どうみてもアレも蛾だけど。蛾はグロいけど、結構好きだよ。デザインがね。並みの蝶より好きだな。結構よく見るとクール。羽根の動きが気持ち悪いんだ。バタバタ、バタバタバタバタ。痙攣みたいだし、ガガガッていう動く音もやばいよね。半端じゃねえ!

 爪です、傷で、腹の横に切開のあとが残って、胎の字、赤い花、散華したんですか、ハラワタは黒い罪と蛆になりましたか、反射している、ガラスと鉄球、チラシを蒔いた、種を蒔いた、灰色の人が踏み潰す、靴底は割れ、破け、銜えたパイプは垢がこびりついて、吐き出した紫煙は輪郭を揺り動かし、爪です、刻み込まれた皺を黒い汗が伝う、黒い雨が伝う、黒い指が伝う、ベロシティ、もうすぐ生まれるはずの雛を食べるベトナム人、火あぶりの受精卵、バロット、古典、様式、反射している、吊るされたカンテラが七色のハロ・グレアを生み出し、虹彩は頭の後ろに後光を作ってあなたが笑う、彩度が滑り続ける、同じ明るさ、アンダンテ、ガエル・ガルシア・ベルナルの睫毛、瞳孔、揺れ動いている、ミズーリ州、ミネソタ、アンゴルモア、反抗期、モンゴルには行きたくねえ、バイブスを貫くローターを貫く母体を貫くエンジンが頭を貫く、同期している、頭蓋骨の裏に蒙古斑、青い海、白い雪、逆、死の灰、黒い雪、赤い海、25時間、火星の生命、タコ糸、爪です、コートジポワールではそう言うんですか、マザー・グース、犬歯、瘢痕、香、汗まみれで、風呂上りの君の濡れた髪がうなじにこびりついて、団扇を仰ぐ、ねぇ、息苦しい、空回りする扇風機、殺してしまえばいい、惨めな犬、片足の無い犬、トカゲ、拳骨、とうとう、等々ここまで、色々は一個を意味するんですか、君の仕草、後ろ指、後ろの正面に向かい続けている、振り向かないで、粉々の魂、テリブル、揺り篭、向日葵、鼻水まみれでまぁ、泥にまみれてまぁ、可哀想に、およしよ、羽根をもぐのは、花があったのに、いつか散ってと、いつもいつも同じことを、似合わないことを、無理なことを、ざまあないことを、後悔、そうかい、分解、一体、立体、三対、挽回、地引網、漁師の歌、同じ夢、水平線を見続けている、目白、水兵帽、偽者、そうですよね。
 そうでしたね。

『WE LOVE GOLDEN PIGS』

09 10, 2013 | ライブ

 先週、9/5(木)のゴールデンピッグス三周年企画。
 イカした場所でイカれた面子、クールな客とベリッシモなスタッフに囲まれた日だった。俺は何言ってんだろう。
 弦と巣箱
 木造木造
 Tears Of Cameleone
 yugent
【GUEST】言葉 翔
 YUKE
 こういう順番だった。

 オープニングアクトという名目ではあるものの、弦と巣箱は随分ガッツ見せていた。
 曲としては全体的に惜しい。感情論とかいう曲が特に惜しかった。
 あと二人となると、根幹のグルーブ、阿吽の呼吸が竜骨になるが、それもイマイチだった。
 カホンも俺にとっちゃ弦楽器なので(叩く面の裏に弦が張ってあるから)、その弦の共振こそアコギとカホンというデュオのアイデンティティとなる。
 これは楽器がベースとギター、ドラムに変わっても同じことだ。音とは共振だから、その共振の振れ幅とタイミングが絡み合ってこそ音楽になる。
 同時に鳴ることが大事なんじゃないよ。そればっかり、表面的なことに囚われる奴は気にするけど。同時なだけが合っているわけではないよ。
 だって音楽なんだから。当たり前だろ?

 きづくりきづくりさんはいつも通りだ。とにかく全てが上手い。運び方、ギター、歌、発音、空気感、その他色々。
 しかしただ単にそれをすごい、と言っていては、すごい甲斐がない。
 それにしても、この日はいつもの殺気がなかったような。ま、原因は察しがつくんですが。木造さんのいいところは、そこであって、上手いことではない。
 また見せて欲しい。

 とくお、ことTOCはグッと安定感が増した。前回見たときよりグッとギターが下手だったが、やりたいこととコンプレックスがそれを支えている。
 努力しているんだな……。
 俺はこういう努力を微塵も見せない、なんともナイスガイな奴なんだけど、こういうクソ不器用な努力家に俺は拍手を贈りたい。パチパチ。これはわたパチを食べている音だけど。パチパチ。これは雑誌だけど。

 yugentは俺のギターの一弦が一曲目のどこかで切れて、それをYUKE以外に気付かせないという神アドリブでいつもどおり大勝利だ。
 誰に勝ったのかは不明だが……。

 翔さんは、なんていうのかな。やっぱ上手いというかずるいというか。まぁ、いいですよ。
 特に言うことはないです。

 で、YUKE(&アルティメットファイナリアリティぷんぷんドリーム・タイムリローデッドバンド)(勝手につけました)(っていうか嘘です)(本気にしないで)(エバラ)。
 これも、やられたなぁ、って感じ。なんつうか、正直もっと安全なアレンジをするかと思ってた。まぁメンバーが吉田雅志くんとゲッツ高野くんだからな……そりゃ無いか。
 これ大分かっこよかったんだよなー。実は結構悔しい。ペッペッ。こんにゃろッ。

 打ち上げもホンワカパッパなムードのまま、二次会は翔さん邸までなだれ込み、気がつきゃ朝の六時。うーん。
 やっぱり朝日を拝むまで終われないよな。
 一日が終わるのがこんなに惜しい日は久しぶりだった。気がする。
 懐かしい奴、いつもの奴、新しい奴。色んな奴がいたよ。俺も色んな奴の一人だったよ。
 And you...(昔のゲームのスペシャルサンクス風)
 この日来れなかったとしても構わないさ。
 どいつもこいつもありがとうございやがりました。
 また会いましょう。

 来週16日(月)に、俺とYUKEとゲッツ高野くんの三人で古町路上で弾き語りをする予定。予定は未定。夜十時くらい?
 弾き語りというか、路上でぐうたらしてると思うのでよかったら遊びに来るがいい。なにがほしい・・・・・。