錠剤

空にだって曇っていたい日ぐらいあるぜ
花にだって枯れていたい日ぐらいあるぜ
生憎とみんな低速の毎日
南では台風が吹いてるらしい

俺にだって腐っていたい日ぐらいあるぜ
君にだって泣いていたい日もあるだろ
生憎と毎日そうしてばっかだ
ひまわりが冬に咲くつもりらしい

木漏れ日の下で歩き出していた
眩暈がするほど憎たらしいな
振り返ると誰もいない
目の前の後姿は蹴りたいもんだ
目の前の美しい世界は敵のようだ

つまずきたい場所、壊れたい場所
ここは俺の場所、今は君の場所
時が二人を変えてく、細胞が生まれ変わる
残念なニュースだ、幸せになるらしい

現実をレイプして、生温い水に浸かる
羊水で溺れ死ぬつもりだった、へその緒も首に巻いてたんだ
鳥のさえずりも聞こえるし
目蓋を閉じて赤く染まる太陽に気がついた


下手な希望は自爆テロ、すぐに悪人になろうよ
弱い者が強くなる前に、するべきことがあって
強くなったら出来ないから、弱いうちに早くしよう
前に進むとか、夢を見つけるとか、そんなの後回しでいいんだ
百転び百一起きが人生だ、大体みんな百で辞める
キリがいいのは美しいもんだ、でも笑いたいならあと一回やるべきなんだろ

心を切り売りして、売った分は帰ってこない
俺はそんなに売った覚えが無い
不釣合いって世の中にあるんだな
若いうちからあまりすり減らすべきじゃないようだ
随分髪が伸びて、俺の癖毛はまたへんてこだ
でもそんなの気にしてたって君はまた訳も知らないで、ただ笑うんだ
置き去りにしたつもりで、置き去りにされてたのは俺で
訳も知らないで俺の頬ぶつだろ?
君に光は当たってますか?
どいつもこいつも好きじゃねーけど
どいつもこいつも幸せになりやがれ
成功は到底無理だ、性交は到底無理だ、西高は東低無理だ
そんなこと言いたいんじゃねーよ、ブタでも猿でもなんでもいいよ
訳なんか知らなくたっていい、別に大した理由もないし
夜が明ける前に、海へ行って、平気なフリして、水平線と地平線を混ぜ合わせて
俺はただ待っていただけさ
言葉と朝が、同時に来るのを待っていただけさ
そしてそいつは絶対来なかった
ずっと待ってた、ずっと来なかった、ずっと待ってた、ずっと来なかった
泣かずに、笑って、目を殺して、独りで、爪噛んで、膝擦って、酸素不足で、頭痛して、胃痛こらえて、錠剤飲んで、砂糖を舐めて、顔殴って、胸掻き毟って
ずっと待ってた
ずっと待ってた
そんなことも知らないで
君は俺に冷たく当たるんだから

2010/01/15
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