02
2013

パラダイス

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彼や彼女が白鳥だった頃
空や雲は透き通ってたんだってさ
冷たい水面の波紋にただ笑って
崩壊の美学に酔いしれてたんだってさ

その翼が血にまみれて折れていくとき
なんでそれを止めようと思わないかなんて

遠くの空に消えた太陽を追いかけて
緑色の草原を赤く染め上げていくのに
追いつかないまま青紫のカーテンが閉められて
風が吹く
不思議とここは海に近い気がしている
夢の中

遠い目をしてあなたはここにいないんだ
そんなあなたを見て羨ましいとは思うんだ
だけど俺も時々そんな風になってるらしい
1人で勝手に空に溶けてく奴はどうかしてると思っていた
だからそう言われると俺もどうかしてるらしいな
別にいい、それは別にいいんだ、どうかしてたっていいのさ
俺はただ、ここにいるときここにいてほしかっただけだ
綺麗なものを見たときに、綺麗だね、と言える相手がいたらいい
それが全てで、それが夢物語だとして
夢なら覚めないでほしいと思ってしまうな

誰からも愛し愛される
赤ん坊を見てそれだけで笑顔になっちまうなんて
そんなのずるいんだな
海で俺が見たのは
そんなスワンダイブだった
彼や彼女は鳥じゃないから
本物より少し不器用だった

2009/11/21
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