02
2013

パラノイア

CATEGORY
冬晴れの日だった
こんな話は誰にだってよくあると分かっているよ
分かっているよそれぐらい
分かっているさそれぐらいは

ありきたりな狂気の話だ
雪の積もった電車のホーム
電車も来ないし彼女も来ない
君の小さな背中が裂けて羽が生えたら
触らせて欲しかった
折れた翼に血を塗りました
俺にはあの空に消えていく煙が偶然とは思えなかった
あの日彼女は誰といただろうか
誰だろうといいのさ
そこに暖かさがあれば忘れる
当たり前の話さ
当たり前だけど
いつも俺を歪める
ここから汽車に乗ってどっか行っちまえばいい
見送りはしない
見送りもしない
見劣りする俺を見捨てていけばいい
俺がいない間に世界は進むのさ
そしてどっか行っちまえばいい
当たり前の話さ
気持ち悪いぜ
それが誰かの乳房だったときを思い出して
俺はいつも勝手に気持ち悪くなるよ

新聞紙を被って震えているよ
そんな捨て犬が笑っているよ
花嫁の義手に油を差すなよ
オリビアの愛、くだらない風邪
命乞いの日、決まって聞こえる時計の音
冷たい表面、俺の在り方
蒼みたいだな
それは泡みたいだな
二人のいた部屋、黒い窓枠、清らかだったこと
一人の夜、腐らせた性器の味、ダルマの爪、切り落とした手足、清らかなこと
忘れさせろよ、明日のこと、隠せるのかな、くるぶしの悪夢、俺を否定して、失った子宮
肌荒れが酷くて、あの人はやせ衰えた、何もねぇ、何もねぇのさ、心臓が止まる
理性の罪、理性の罪、真面目に考えたら何一つ上手くいかない、頭が悪い

何をしても誰ともいれないというのなら
爪痕だけでも残そうとするのは悪いことだろうか
彼女が誰かのものだったことを思い出して
ディラックの海に溺れちまえばいい
上手く笑うことができない
愛される術を忘れて
変わったのは誰かのせいにして
あの日から変わらない冬の日の朝、いつも嫌な気分になる
俺も誰かのものになっちまえばいい
ついにそう思ったその日から
俺は俺のものではないらしい
すべては遅すぎたらしい
オリビアに証明してほしい
別にそれは
誰にだってよくあると
大切なものを捨ててでも
目の前の吐き気に耐えられないほど弱い人間がいることを
俺はそうなんだ

2009/11/09
スポンサーサイト