リング

この世には純然と輪があって
酸素とエーテル不足で足元はふらつくので
その輪の上を必死で歩き回るけれど、たまに踏み外し
もがいてる間にみんなは遠くまで行く
俺は自由なのではなく置いてけぼりなのだ
男らしくないのねと彼女は笑い、男らしかったら俺じゃないよねと言うと更に笑った
彼女は自由だなと俺は思っていた、そいつはかっこいいよなと、でも彼女も置いてけぼりの一人だった

グラウンドに白線を引いて遊んだ、その上だけを歩く遊びだ
だけど線はだんだん消えていって、最終的には水を撒いてすべて消した
田んぼに張られた水に虹が映っていた
泥だんごを好きなだけ作って俺と□□が遊んでいた場所は、草がぼうぼうに生えて酷い有様だった
今そんなことしても、きっとそれなりに楽しいのだろうね
でも当時のように底抜けに笑うのは無理だろうね、変わったのは空じゃなく俺の方
鈴虫が鳴くと水曜日の夜は剣道の道場に通わされるので嫌いだった
サッカーを辞めて快活とは程遠かった俺は仕方なくやるが、冬には寒くてかじかんだ足が赤く、××と一緒に、嫌だねぇ、と笑っていた

中学校にあがると△△といつもいがみあっていた、色白でボブのかわいい子だ
みんなが○○に熱をあげていても、俺は△△の方が好きだったな、勉強ではいつも負けてたけど
----部の■■や▲▲が俺に絡んでくるようになってからは、誰に遠慮してか疎遠になってしまった
今思うと、彼女の肌には切り傷が似合うだろうな
■■みたいな男に媚びたようなかわいい顔は好きじゃなかった
脳がピリピリして、自分の意志じゃないなと気付くのが嫌だった
▲▲は修学旅行の夜に手を握ってきたが、2月のくせに暑い沖縄でそんなことするのはひどく俗物的だと思った
欲しかったものには何一つ届かず、でも妥協なんてクソ食らえだと思っていた
あの頃の俺は少し男らしかった気がするな

暗くなってきた空に半分の月が浮いている
鳥さんよ、笑うのはよそうよ
一昨日お巡りに「彼女いるんでしょう?警察の目はごまかせないからね」と笑われたが
見当はずれなので警察の目をごまかすのはやっぱり楽だなと思った

2009/08/27

(※、、、人名を伏せているのは、恥ずかしいから)
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