13
2014

おえいしす

CATEGORY日常
 「何故か日本人が大好きな海外バンド」といえば、個人的にオアシス、ニルヴァーナ、レディオヘッド、レッチリの四つだ。
 ニルヴァーナとレディへに関しては「ほんまに分かっとるんか」という疑問はさて置き、まぁ日本人の気質には合ってることは否定しない。分かりやすく根暗だからな。
 オアシスはビートルズ直系の超ど級ポップメロディと、パンクの荒々しさを程よく消化したブリティッシュロックサウンドの融合だしな。分かりやすい。
 レッチリに関してはテクニカル嗜好の演奏と、付随する人間臭いエピソードが人気の秘訣ってとこかね。
 個人的にはレッチリはメロディに傾きすぎて「こんなの全然ミクスチャーじゃないよ。好きだけど」って思う。本当のミクスチャーってのはやっぱレイジアゲインストマシーンだ。リンプでもリンキンでも、ましてやドラゴンアッシュでもないよ。(別に嫌いじゃないけど)日本で人気が出だした理由も、このメロディ重視の点とジョン・フルシアンテの世界三大ギタリストっていう肩書きが大きいと思う。まぁ、いいけどサ。ホント日本人ってミーハーだよな。

 ま、そんなわけで、今更すぎて誰も深く掘り下げないこれらのバンドを俺なりに解体してやろう。今回はオアシス。
 オアシスといえば眉毛兄弟の言動ばかりがクローズアップされがちだが、オアシスを理解するには、まずそのバックボーンにライトを当てる必要がある。
 イギリスという国は日本と比較にならないほど資本主義、階級社会で、彼らはワーキング・クラス(労働者階級)出身だ。荒くれフーリガンとしても割かし有名だったらしい。ちなみにレディオヘッドやブラーは中産階級。ちょっとお坊ちゃん。
 労働者階級の希望のなさは凄まじいものがあるらしく、ニートという人種の原産地もイギリスだ。若者は無気力、元気がある奴はフーリガン(超熱狂的サッカーファン)っていう、めちゃめちゃ極端な分かれ方。
 ほっとくと暴動もしょっちゅうなわけで、そうすると国が困るからサッカーと音楽に力を注視させるように誘導している。
 イギリスの音楽産業がすごいのはこういう理由。ブリットポップもパンクムーブメントも全部政府主導の、暴動対策ってわけだ。
 そんな奴らが「俺らはロックスターだ」っつって名乗りを上げても、全く説得力なんかない。みんな馬鹿にして笑ってた。
 大体デビューアルバムの一曲目が「ロックンロール・スター」だぜ。どんだけ調子乗ってんだ。
 調子に乗り続け、気に入ったものはなんでもパクり、気に食わない奴を殴り続けてあの地位だ。クソッタレもそこまで行くと天晴れだな。
 「アーティストはアンチが沸いて一人前」という言説は俺もその通りだと思うが、イギリスのバンドは「ギャラガー兄弟にけなされて一人前」ってところだ。
 今更もう、深く考えないでポーズでボコスカ言ってるだけだと思うんだよな。そう言った方がウケもいいし、そういうコメントを求めてインタビュアーも聞いてるわけだしさ。大体、デビュー当初から中産階級出身のブラーと、音楽性の近似もあってやたらとメディアが対立を煽ったからな。丁度、カートとアクセル・ローズみたいにさ。そのときについた癖かも分からんね。
 こいつが他のバンドを褒めだした日にゃあ、そのバンドもう落ち目なんだなと思うね。ザ・ヴァーヴとかさ。ブロック・パーティーとか。ボコスカ適当に他の奴らをこき下ろしといた方がいいわ。そのほうが縁起がいい。

 アルバムごとに評価が分かれるが、基本的に2ndの「モーニング・グローリー」は、四の五の言わずに聞いとけや、という出来栄え。
 モーニンググローリーは名盤、ヒーザン・ケミストリーは準名盤。あとは普通。
 Oasis - Wonderwall
 言わずと知れたオアシスの代表曲。つまるところオアシスはこれだよ。これさえあればそれでいい。
 ブリティッシュ感を全部ぶちこんだようなけったいなコードワーク。だらけすぎて牧歌的にすら感じる唄い方、流麗で流れる秘伝のメロディ。
 兄ノエルがほとんど作詞作曲してるわけだが、4thのヒーザン・ケミストリーまでのノエルは本当に神がかってた。とにかく、あらゆるメロディがごく自然に口ずさめる鼻歌で、そのくせ明るさも悲しさも全て内包していた。こいつは全然頑張らない。曲として冒険もしないし、歌詞も適当、コードも似たようなのばっかり使う。それら全ての猥雑な要素を一蹴する力がメロディにあった。
 ちなみによく「兄弟」でまとめられるが、兄は不細工で弟が超嫌いでちょっと(他に比べれば「かなり」か……)ひねてるが割と常識人、ファンにも優しい。薬はするが。弟の方が問題で、アホみたいな発言やドラッグ、酒のやりすぎで喉を壊したり、サインを求めるファンに喧嘩売ったり、と結構対照的。
 個人的に弟はボーカルとして並、詰まるところ兄の才能一個でオアシスはあそこまで行ったようなもんだと思う。深刻なまでにツンデレすぎて、言うことが滅茶苦茶なだけだ。
 というか、根本的に言葉なんかどうでもいいと思ってるんだろう。少しでも言葉のセンスがある奴は、曲名に「シャンペン・スーパーノヴァ」なんてつけねーべ。この曲もなんだ、「不思議な壁」って。ジョージ・ハリスンのサントラから取ってるらしいけど。手抜きすぎる。
 まぁノエルの人としてのポンコツっぷりはコレでも見ればいいよ。

 Oasis - Don't Look Back In Anger
 イントロのピアノの感じが、尋常じゃないほどビートルズ。怒られないのか。
 「怒って後ろを振り返るな」という、相変わらず壊滅的な曲名センス。これが3曲目と4曲目だぜ。
 べックというバンドマンからすると突っ込みどころだらけのバンド漫画があるんだけど、それの実写映画でエンディングに使われた。脳に蛆が湧いてるクソバカ高校生が、これしか知らないでオアシス好きとか言ってたな。呆れ返る。
 あくまで俺の主観だけど、この曲は「すごくよく出来たビートルズのカバー」だ。言いたいこと分かるかな? ビートルズがこんな曲は書かないと思うけど、ビートルズの系譜の続きをあのポンコツ眉毛がちゃんと書いたように思う。
 この曲だけ聴いて、絶対良さが分かるわけないし、むしろこの曲は大して良くないことが「いい曲」なんだと思うね。

 Oasis - Champagne Supernova
 壊滅的な曲名3曲目。アルバムの最後を締めくくる。「スーパーソニック」っていう曲もあるのが、個人的にすごく紛らわしい。そりゃ、結構違うはずなんだけど、曲調似てる奴多いしさ。
 ワンダーウォールだけでいいって言ったけど、「オアシスをちゃんと聞く」つったら、これとWhateverは省略できるもんじゃねーな。ワンダーウォールは弾き語りでもなんでも、まるですごく昔からあった曲みたいな存在感だけど、この二曲が「オアシス」だったんじゃないかなと俺は思う。



 Oasis - Whatever
 今なお音源未収録のこの曲。
 後半3分がいいんだよね……。
 人としては全く好きじゃないしどうでもいいけど、こんな曲よくも生み出したなァ、っていう、それだけだよ。
 ほとんど同じようなメロディと歌詞、コードだけで突っ切ってるのも素晴らしい。
 この曲でデビューしてこの曲で解散すれば俺、このバンド超好きになってたかもね。
 オアシス聞くって奴で、この曲が一番好きって奴に会ったことない。
 まー、いいわ。まーいいわ。凡人はワンダーウォールとドントルックバックインアンガーで満足してりゃいいわ。ライラとか。いいんじゃねーの。
 I'm Frrrrrrrrrrrrreeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeだよ。アイムフリィィィィィィィィィ。オアシスはそれっすわ。
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