活動

鳩 正義

Author:鳩 正義
Ghetto HP
Ghetto

出演-------------------
9/8@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR
「KANTA dAb dAb Japan Tour」(from Nepal)
21:00~

9/10@両国SUNRIZE
「両国ウルトラソウル ハァイ」
21:00~

9/28@両国SUNRIZE

10/4@両国SUNRIZE
※弾き語りでの出演

10/22@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

11/1@両国SUNRIZE
「両国SUNRIZE 8周年 初日!」

11/5@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

12/14@両国SUNRIZE
​「???」


チケット予約は下記メールまで。
連絡-------------------
メール

動画-------------------
悪童の乖

カウンター
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ

ピンポン

06 25, 2014 | カルチャー

 世界最速のスポーツ、卓球。
 君は漫画ピンポンを読んだか? 映画ピンポンを見たか? 松本大洋は好きか? 窪塚洋介は好きか? スーパーカーは好きか? いやそもそも、卓球を知っているか?
 どれか一つでも当てはまったら、ノイタミナ枠でやっていたピンポン THE ANIMATIONを見るべきだろう。
 まず、原作の漫画ピンポンは、紙面上において縦横無尽に飛び回る球(魂)を描いた快作だ。その驚異的なスピードは、自らの感覚で読んでいるはずの読者でさえ振り落とされそうなほどだ。
 そして卓球を通してしか自分の存在と意思を語れない不器用な登場人物たち。ペコ、スマイル、アクマ、ドラゴン、コンの選手たちは勿論、それを見守り、時にリードする卓球場タムラのオババ、顧問のバタフライ・ジョーこと小泉らの繊細なドラマ。
 スラムダンクがバスケ漫画最高峰なのは、別に絵が上手いからとか、話が熱いとか、そういうわけじゃない。
 ピンポンもそうだ。

 余談---------------
 そもそも松本大洋自体、おそらくサブカルというカテゴリに入る漫画家なのだろう。
 一緒にするなよ知恵遅れが、と声を大にして言いたいが、そんなことよりも
 松本大洋は王道だ!と宣言したい。
 どうせ絵柄で決めてんだろ? 中身なんかシコれりゃどうでもいいクソ豚なんだろ? あるいは漫画ってのは全部ドラゴンボールとかナルトとかワンピースだと思ってんのか。(別にこの三つが悪いわけでもないが)
 (良い)サブカル漫画っていうのは井上三太とか、古屋兎丸とか押切蓮介とかだろう。林田球も入るかな。弐瓶勉も個人的な好みでここ。
 浅尾いにお、とかが悪いサブカル。モテキ書いてた人とか? 中村光も最近こっち側になってきた。諫山創も、リヴァイ兵長のスピンオフが出たので、もれなくこっち入り。残念でした。
 知名度が週刊誌ほどではない、とか絵柄に癖がある、というだけでサブカルのカテゴリに入っている作品は非常に多い。 が、それらのうちの3割ほどは、週刊誌程度のものよりよっぽど濃く美しい。所詮、週刊誌もオリコンチャートだから。いいものもあるし、オリコンで尖ってる奴は頑張れって思うけど、やっぱり大半はCDよりもぐっちゃりと潰れている。ノイズが煩すぎるんだ、今は。
 つげ義春、山田花子(漫画家の方)、新井英樹、鬼頭莫宏、冬目景、沙村広明なんかは、カテゴリはサブカルでいいんだけど、サブカルって言葉がおこがましいくらいこう、粘っこいというか……サブサブカルみたいな感じじゃない?
 ちなみに荒木飛呂彦御大は、オリコンでサブカルして未だに結果出してる変な人です。ここテストに出ますよ。しかも常識人の皮を被っている。
 余談終わり------------

 盛大に話がズレた。
 では映画版。漫画の実写化か……しかも邦画で……という訳だが、これが超珍しいくらいドはまりしてるわけだ。
 同じく松本大洋原作の「青い春」も健闘している方なので、あの感覚を分かるクリエイターは下手なことしないっちゅうことでよかろう。
 「好きな漫画何?」
 「松本大洋!」
 「……サヨウナラ」
 っていう感覚も、あるけどね。こういうのが危ういから、本当にサブカルに入れるの辞めてほしいわけ。
 好きな芸人聞いてラーメンズって答えたら少し警戒するだろ? でもラーメンズに罪はない。面白い。そういう感じ。
 まずキャストが良い。複雑な人間性を持ち込んだキャラを、誰しもが存分に生きている。血が通っている。
 曲が良い。エンディングのYUMEGIWA LAST BOYなど素晴らしい。実は小六にこの映画を見て、スーパーカー好きになって、マイブラへと繋がっていくのだよ。そして轟音系に目覚めていく。スーパーカーじゃなくても、電気グルーヴの虹でも良かっただろう。そう言うとエウレカセブンになっちまうか。
 そしてスピード感。放映前、ニュースの宣伝で、まるで少林サッカーのような扱いで紹介されていたのを覚えている。いやまァ、いいよ別に。同列でも。少林サッカーも面白いし。
 しかし、順番が違うことは把握してくれ。CGのための映画なのか、映画のためのCGなのか。少林サッカーは前者、ピンポンはれっきとして後者だったのだ。
 なぜそうなるのか、それはもう明白。松本大洋が、表現のためならデッサンでもパースでも平気でかなぐり捨てるから。
 魚眼や広角等のレンズの扱いにも長けている。言うなれば、計算のレベルを感覚でやっているのだろう。いやインタビューとか読んだことないから知らないけど。
 結果的に、原作好きにも、原作を知らない人にも高レベルの作品を提供した稀有な作品だ。実写化として理想形だが、やはりそれは我侭というものだ。
 クドカンが余計なことをしなくて本当に良かった。妙な出演が荒川良々だけで済んでよかった。(いやこの人好きだけどね)

 そんな作品のアニメ化。1話を見た分では「ああ、松本大洋の絵が動いているなァ」程度の感想だった。鉄コン筋クリートでも思った。舐めてたんだよ。映画も良かったからな。
 しかし、2話、3話と見ていくうちに、俺は気付いた。「あれ、これ、もしかして、原作や映画に並ぼうとしている……?」
 その予感は当たった。オープニングのクレジットに「監督 湯浅政明」と出たのだ。
 湯浅政明というと、まず代表作に、ドリーミーな映像体験と躍動的なアクションを生み出した「マインドゲーム」がある。このアニメ映画が、大変素晴らしい。マッドハウスらしい絵柄のスタイリッシュさと、サイケデリックな色彩美は特筆に価する。
 次いでTVシリーズ、ケモノヅメ。これはまァぶっちゃけ酷い内容、最終話近辺なんか腐って淀んでんだけど、なんでか面白い。シリアスとギャグとサスペンスとホラー、それらが絵の具だったとして、キャンパスの上でぐっちゃに混ぜたようなものだ。で、それがなんでか綺麗だった、というね。抽象画ではないけど。
 要するに俺の好きな美学、そしてそれは松本大洋と非常に相性が良かったってことね。
 上述の通り、紙面上ですら見る側を圧倒するスピードを見せるピンポン。このスピードが無ければピンポン足りえない。
 映画はCGでそれに報いる形だったが、紙面が動くアニメではどうだ。同じ手法は通用しない。

 余談パート2-----------
 そもそもアニメにおける「速さ」。一段階上に押し上げたのは、俺の知る限りではマクロスだ。
 板野サーカスや、落ちる人をコクピットに招く際の空気抵抗なんかもすごい発明だが、一番すごいのは「速さにカメラが追いつかない」ということに尽きる。
 信じられるか? 被写体が見切れるって。これによってアニメは一段階も二段階も「速く」なった。
 また話が逸れるが、その速さの頂点がマクロスプラスの伝説の五秒だ。
 Macross Plus YF-21 vs X-9
 0:40前後から。
 素晴らしい。何度見ても打ち震える。というか、速すぎて何度か見ないと分からない。間違いなくセル画の最高傑作だ。この数秒のために116コマ使われているらしい。手描き時代だぞ。
 このアニメ自体尋常じゃない書き込み、フレーム数のシーンだらけで、ロボット好きなら一度は見るべき作品だ。マクロスといえば女2、男1という主人公の三角関係もお約束だが、シリーズの中でこの作品だけ男2、女1というのもキーポイント。これでこそガルドの最期が映える。「バーニィ!もう戦わなくていいんだ!」と同じさ。
 余談パート2終わり-------

 また話が逸れてきたので戻すと、ピンポンはこういった速さに対抗しなかった。CGらしいCGも使わなかった。どこまでも松本大洋の絵に乗った。「漫画のあのキャラが動いている!!」という、原始的な感動がここにあった。そして11話にして全てを描ききった!!
 映画の先の、漫画の終わりの、その先さえ見せてくれた。もう何も言うことはない……。
 この作品は、今までピンポンを愛した人に、新しい色を添えるだけでなく、更にその夢の続きまで見せてくれた。
 ペコは生きている! スマイルは生きている! 僕たちの血は鉄の味がする!! 
 傑作だ!! 1クールアニメの傑作だ!!
 ばんざぁああああいいい!!!

 熱くなっちまったな……。
スポンサーサイト

« Syrup16g あ、 »