ピンポン後日談 / バタフライ・キス

 そういえば最近anomiaの九條さんからメェルを頂きまして。(返信忘れてた、ゴメンなさい)
 そこまでanomia褒めなくていいから、分かったから、みたいな一文があった。
 ほうほう、そうですか。(舌なめずり)

 結構前にピンポン the animationの感想を書いたが、九條さんも最近書いてた。
 此方。
 す、すげぇ……。
 俺とは比較にならんほどの観察眼と原作愛。ぶっ飛ぶぜ。こういうのをレビューと言うのだな。しみじみ。
 俺は一箇所気に入ったところがあると、欠点も可愛さに変わるという見事な贔屓に変貌するので、これだけ適切で愛のある掘り下げ方が中々できない。凄いなぁ。
 あまり言うと自分を卑下して逆に嫌味になるか……そういうつもりはない。
 強いて区別するのであれば、自分の感想はナイーヴ(純真で愚か、世間知らず)で無邪気な人間向けとしておこう。ちなみに→コレね。
 どちらにせよ俺も「とにかく原作読んで」というのは同感である。
 こういう風に人によって見方が変わるのも良作の条件ではなかろうか。いやぁ他人の視点で解体するとこうなのか、というものは実に面白い。皆違う人生を歩んでいるから、重ねるポイントも当然違う、どこに重きを置くかも当然違う。素敵やで。
 一人ひとりのキャラが立っていて、それぞれの生き方を貫くとき、そこには必ず是非がある。批判があるのはその道が正しいからだ。

 いやー、ただまぁ、最近はみんな時間余ってるみたいだから、どうでもいいようなのにもわざわざ口出ししたり怒り狂ったりしてるけど。これが一番のネットの弊害やな。
 最近スマホアプリでもネット漫画見れるようになったじゃん。で、俺も好奇心旺盛だからコメント見たりすると本当に酷いよ。ISDN時代のネットにタイムスリップしたみたい。低レベルすぎて。暇なんだね。暇っていうか、退屈なんだろうね。自分が主人公じゃないから。哀れだわ。
 きっと学生だろうな。学生なんてそんなもんだわな。

 ここで終わるとなんとも味気ないので映画の感想でも一つ。
 バタフライ・キス
 これこそ欠点ありき、見所ありきで俺がグッときた映画の一つ。田村ゆかりの歌ではない。
 大分頭のおかしい女と、それに惚れた女の同性愛逃避行。
 大分頭のおかしい女、ユーニスの頭おかしいっぷりはかなりのもので、貞操観念はゼロに近く、薬物煙草酒殺人なんでもやるし、自分を戒める意味で体中ピアスや鎖だらけ。普通に怖い。体張ってるなァ……。
 そんな破天荒すぎるユーニスに、平凡で退屈な毎日を過ごしていたミリアムは徐々に惹かれていき、そのまま放浪の旅に出る。もっぱらユーニスが好き放題うろつくのにミリアムがついていく形で。
 同性愛とは言ったものの、ウフーンなシーンはない。むしろユーニスがトラックのデブ親父とファックしてるシーンとかでゲンナリする。
 この映画、ロードムービーなので、のどかな景色とゲンナリするシーンしかない。しんどい。それがまたいいんだけどサ……。
 ミリアムは最初、本当にどっかの田舎から引っ張ってきたかのようなイモ女で、どこをとっても美人ではなかったが話が進むにつれてどんどん美人になっていく。このカラクリが分からん。本当に可愛くなってる。どうなってんだ?

 そして、何より特筆すべきは美しすぎるラストシーン。こんな話で美しいの!? って思うかね。こんな話で美しいの。ビックリする。別の映画になったのかと思った。
 監督の解説を聞くには、エンディングから作った話だそうなので、なるほどね、それは確かにこうなるかもね、と。
 なぜ同性愛なのか、という点に関しては、彼女たちがお互いを呼び合う渾名にヒントがある。
 ユーニスとミリアムなので、ユーニスはミリアムを「ミー」と呼び、ミリアムはユーニスを「ユー」と呼ぶのだ。ミリアムがユーニスを探して「ユー? ユーゥゥ?」と言ってるシーンはキュンと来た。か、かわいい……。←贔屓発動
 これ以上は映画を見て感じ取って欲しい。どんなにしんどくても最後まで見て欲しい。最後だけ見ても意味が無いのだ。

 余談になるが、このバタフライ・キスを2、3年前だかに見た後パルプ・フィクションを見たら、冒頭でレストラン強盗のシーンがあるんだけど、「なーんかこの女見たことあるな……」と思って調べてみたらやっぱりユーニスだった。キャラ一緒やぞ! 情緒不安定ぶりとか! 凄み方とか!
 はい、あんな感じのです。
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