ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ / 幸福の黄色いハンカチ / ベルリン、天使の詩 / 太陽を盗んだ男 / ありふれた事件

 ああ、ああ、書かないでいると何を見たかガンガン忘れていくので、ざっと列挙しておく。
 いい加減俺はうろ覚えと混濁と勘違いを卒業したいんだ。自らの記憶力の無さが嘆かわしい。

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
 タイトルが長くて覚えられない。いや、覚えてはいるが口に出せない。必ず言い間違える。
 ギャンブルの元締めにはめられた若い四人組が、麻薬奪ったり銃を求めててんやわんやする話。売れる前のジェイソン・ステイサムとかが出てる。
 娯楽映画ですね。洒落たBGM、どんちゃん騒ぎ、枯れたユーモア。
 見たことを忘れて3/4くらい「なんか見覚えあるなァ」とか思いながら見直しちゃったけど(手遅れ)、また見るかって言ったら見ない。BGVとかにいいんじゃない。

幸福の黄色いハンカチ
 和製ロードムービーいいね。雄大な北海道に男二人と女一人。武田鉄矢も桃井かおりも高倉健も俺の知ってるまんま。あのまま年取っただけってすごいな本当。役の幅が狭いとか言ってんじゃないんだよ、いやー、いいよね。
 あとネタバレを回避するのがこれほど難しいのはどうなの。感動的なのは分かるが……。
 特に根拠もなく言うけど、男の世界というものは戦場、鉱山と漁村にしかなく、本当の意味での男とはもうこの国で絶滅しつつあるのかもしれない。男の世界って薔薇族じゃないよ、そうとってもいいけど。
 何が言いたいかというと、高倉健かっこいい。

ベルリン、天使の詩
 ヴェム・ヴェンダーズはパリ、テキサスに続いて二作目。前から凄く気になってて、ようやく見れた。
 眠くなるだろうなとは思ってたんだけど、本当に寝るとは思わなかった。
 言っておくが素晴らしいよ! これこそ詩の塊だね! 絵が、独白が、役者が、全て詩の顕在化だ。素晴らしい。アート映画の極みだ。安眠用に最高だ!
 そもそも”人間になりたい天使とブランコ乗りの恋”って、それだけでもう完成してるじゃない。言うことないよ。
 所謂イマジナリーラインを無視した、登場人物の正面ショットの多用が「小津安二郎っぽいな」と思ってたら、やっぱりそのオマージュだったみたい。
 なんかね、最近こういうの分かるようになってきて嬉しいの。え、あのミュージシャンがレコーディングに参加してるの? じゃあ聞いてみよ、みたいなさ。そういう喜びが映画でも段々分かってきた。
 今更かよ! 今サラダよ。シーザー。

太陽を盗んだ男
 カルト映画って聞いてたから斜に構えてたけど、全然、超娯楽大作。勿論一介の理科の教師が原爆を作っちゃう、なんて話はまさにカルトだけど、全然とっつき易いんだもん。初っ端のバスジャック、からの皇居突撃は笑ったけど。
 ジュリーこと沢田研二の奔放さと美しさ。原爆の製作中、軋むような音を立てるガイガーカウンター。ヤクザにしか見えない菅原文太との交錯。静止画多用の実験的映像で描かれるプルトニウム強奪、バカそうな喋り方のラジオパソーナリティとのロマンス(笑)、邦画のスケールとは思えんほどド派手なカーチェイス。
 派手だねぇ。派手ッ派手。ところが、締めるとこは締めるから痺れましたよ。これで話がもっとスマートなら、日本のタクシードライバーになったかも……いや、うーん。ならんな。
 被爆したジュリーが茫洋とした目つきでうろつくラストが味わい深い。
 日本は原爆落とされた上に原発まで壊れてるという唯一の国だから、この映画が成立するんだな。

ありふれた事件
 フランスの映画。いやまさにこれこそカルト。POVっていうの? モキュメンタリー仕立てで、その取材先は殺しで生計を立ててる男。殺し屋ではない。飛び込み営業みたいに人を殺す。
 どうでもいいような話を撮影陣にまくしたて楽しそうにしたかと思えば、そのテンションでいきなり銃をぶっ放して人を殺す。家に乗り込んでレイプしてカップルごとナイフで解体したり。殺した死体は全部同じ池にボチャン。ノープランすぎ。現実味もクソもない。
 ところが、奇妙な説得力が滲み出ていて、それはもうその殺人鬼ベンの魅力そのもの、ひいてはこの映画のカリスマ性だ。
 大体ね、一人ぐらしのばあさん家に乗り込んで、心臓の薬があると見るや耳元で怒鳴って殺しちゃうんだよ。「弾の節約になった」とか喜んで。酷い男だ。
 ジャンプカットとカットアップ多用で白黒だから超見にくいし疲れるんだけど、そこがまた刺激的だね。っていうか、色々と新しすぎるよこの映画。もう20年くらい前の映画だったと思うけど。
 「MAN BITES DOG」(犬に噛み付く男)という原題が超クール。そのまんまだ。それぐらいトンチキな映画ってこと。
 書いてて思ったけど、雅志くんすげー好きそう(笑) 「おそいひと」と近いものがある。

あとなんか見たかな。見たけど、今思い出せない。もう駄目だ。
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