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コミックボンボンの思い出

04 04, 2015 | カルチャー

 僕の世代は小学校上がる前~中学年くらいまで、男の子はコロコロコミックかコミックボンボンを読んでいた。
 ……読んでいた、はず。
 後々、世にはコロコロがあるのに、わざわざボンボンを読むような男の子は十中八九屈折するとまで言われた。
 まぁ僕がその屈折する方だったんだが……そもそも、コミックボンボンが無ければ僕は漫画というものにさほどの深みや関心を示さず、ひいてはものづくりや人の心のなんたらについても興味を持たなかったかもしれない。
 幼年期に見聞きしたものが後の人生にまで多大な影響を及ぼすとすれば、クリエイティブな完成を培うという意味でボンボンは非常に優れた試金石だ。
 そんな時期にウンコとかチンコとかで喜んでたコロコロ派の人間は、所詮その程度の人生とも言える。
 そもそも幼年誌の目的なんぞ、玩具やアニメとのタイアップで物販を伸ばす方が本来の目的であって、漫画の内容や質に重きを置くのもどうかしている。しかしボンボンは違った。それも丁度僕が読んでいた時期は漫画詩としてのボンボンの黎明期だったんじゃないかと思っている。
 完全に身内びいきだが、僕がジャンプやヤンマガに関心が移るまでしばらく間があったのは、ボンボンで十二分に情操を育んでいたからだと断言できる。
 勿論トンチンカンな連載も多かったが、今でも思い出に深く残る漫画を紹介したい。

 サイボーグクロちゃん
 ボンボンに限らず、僕の読んだ漫画の中でも屈指の作品だ。悪の博士ドクター剛の手によって、サイボーグに改造された猫、クロの物語。
 この作品の特徴といえば、子供向けとは思えない程乾いたユーモアだ。基本はギャグ漫画なのだが、飛び出すボケやツッコミはどれもシュールで切れ味が鋭い。あのクレイジーさは原作ドラえもんに近い。
 子供には分かんないんじゃないか……と思うような難しいジョークやパロディも平気でかましてくる。
 猫がマシンガンで街を木っ端微塵に吹き飛ばしたり、降参してる敵を容赦なくボコボコにしたり、子供向けでいいのかと、笑
 かと思えばシリアスな話も多く、クロの殺伐とした幼少期や、いじめ、ネグレクト、動物虐待、本格異世界ファンタジーなども情感豊かに描いていた。
 冷血かと思いきや義理堅いクロのキャラクターと、アクの強すぎる仲間達がはしゃいでる姿はそれだけで楽しく、困難に立ち向かう姿は感動的だ。今でも思い出すと目頭が熱くなるエピソードが沢山ある。下手したら今のジャンプ作品より死人が多いんじゃないか?
 絵柄はライトだけど、子供向けで済ますには惜しい作品だ。

 メダロット
 地中から発掘される、知性の宿った「メダル」をティンペットという骨に差込み、バリエーション豊かなパーツを取り付けて戦う玩具の話。
 同名携帯ゲームとのタイアップ連載だが、後述のロックマンX然りデビチル然り、ゲームとはどんどんかけ離れた展開になっていく。
 メダロットの特筆すべき点は「血の似合うロボット」という点だろうか。
 ブリキっぽい見た目とは裏腹に、ほるまりんのストイックな線で描かれたメダロットたちは、戦いで鮮血(オイル)やネジなんかを腸さながら撒き散らす。
 メダロット1クライマックスのビーストマスター戦に至っては、その衝撃的な結末も含めて、壮絶で惨たらしい有様を呈していく。
 このメダロットという存在、玩具ってことにしてるけど、宇宙人が送り込んだ知的生命体という設定が話に深みを与えている。(ジュブナイルSFとして機能しているわけだ)
 ジュブナイルものといえば季節は夏なわけだけど、血の似合うロボット、メダロットとほるまのストイックなタッチによって独特の「あの夏」感になっている。
 シリーズを重ねるにつれ、展開はガタガタになっていくが、まぁ、それも良しとしよう。1学年ごとに成長する読者に合わせ、コンパクトな周期で話を纏めているのも好印象。

  真・女神転生デビルチルドレン
  アトラスの名作シリーズの番外編。悪魔を使役するという点では同じだが、どちらかというとポケモンを意識したような印象がある。
 ゲーム版は悪魔たちが子供向けに可愛らしくデフォルメされてるが、漫画版では殺風景な絵柄と相俟って悪魔らしい諧謔みを感じた。
 この作品の特色といえば「やたらと残酷過ぎるバトル展開」だろうか。小学生の主人公の腕がぶった切られ、その断面までちゃんと描くし。ゲームタイアップなのに、もはや何の呪文かも明記されないエネルギー弾でボカボカと敵味方が吹き飛ぶ戦闘も多い。まるでゲーム性が伝わってこない。
 第一登場するのが
 ・ホントに小学生かよってくらい憎しみを撒き散らす戦闘狂の主人公。
 ・その主人公を見守るやたらとホモホモしい幼馴染。
 ・大魔王の娘にして、その父に命を狙われてる娘エレジー(まんまディアボロとトリッシュの関係)。
 ・一番常識人、主人公の相棒の
 という有様。
 アニメ化もしていたが、漫画版では歴戦の戦士キャラで主人公を牽引していたはずのフェンリルが、何故か主人公にちょっかいばかり出すオカマに変貌していたときは愕然とした。
 お、大人がやらかしてる……! と思った。
 そういえば王ドロボウJINGに絵柄が似ているね。

 ロックマンX
 そもそもロックマンXというのは、鉄腕アトム的な世界観だったロックマンと違って、よりハードでシリアスな路線をとった作品。
 レプリロイドというロボットと人間が共存する未来の話で、時折レプリロイドにバグって犯罪を行う「イレギュラー」が発生するので、イレギュラーハンターの一人、ロックマンXが退治する、という話。
 この「イレギュラー」っていう単語や、イレギュラー化したレプリロイドの狂い方が凄くてゾクゾクした覚えがある。
 因みに回を重ねるにつれ、地球環境は殆ど壊滅的になり人類も絶滅寸前になる。酷い。
 ロックマンゼロやら流星のロックマンやら、ロックマンDASHやら色々シリーズがあるが、ロックマンDASHが時系列としては一番最後で、これではもはや地球は殆ど海、人類は絶滅している。
 作中甘ちゃん呼ばわりされまくるXが戦いの中で成長し、言葉だけではない博愛精神を育んでいく行程が美しい。ゲームの漫画化とは思えない程濃厚な人間(ロボット)ドラマが持ち味だ。
 ゲームではサクッと倒して特殊武器ゲット、ってな具合で楽しんでいたが、漫画版だとやたらとその背景やキャラクター考証に踏み込み、倒すまでに様々な葛藤が描かれた。
 印象的なのは、1にブーメル・クワンガー(クワガタのロボット)という超性格の歪んだ奴が出てきてこれを倒すんだけど(最後、ロボットの癖に怨念の塊みたいになる)、3でグラビティ・ビートブート(カブトムシのロボット)っていうそいつの弟キャラが出てくる。(時々思うけどロボットの”弟”って、なんなんだろうね……)
 で、このビートブートが「兄はどうしようもないクズだったが、僕にとってはただ一人の兄だったんだ! お前を許さない!」みたいなことを言う。具体的な台詞は全然覚えてないや。
 ああ、そりゃそうだよな、というか。悪を倒して、それで終わりじゃないよな、という着眼はこの作品で得た。
 なんか、読んだ後だとゲームで敵を倒すのがはばかれるほどだ。何回も倒してるけど。

 他にもお気に入りのエピソードが一杯ある。
 X1で、Xの相棒のゼロという奴がいて、そいつと親友のストーム・イグリード(ワシのロボット)というのがいる。しかし彼はゼロと共に惚れていたガールフレンドを事故で失ってしまい、ゼロと仲違い。そのままイレギュラー側に寝返ってしまう。
 しかしイグリードは、甘ちゃんのXに厳しさを教えるために、身体を張ってXの前に立ちはだかっていたのだった。
 イグリードを倒した後でそれを知ったXは、イグリードの男気にボロ泣き。
 X2では、イグリードの後輩だったソニック・オストリーグ(ダチョウのロボット)はその事情を知らずXをいたぶる。
 このオストリーグ、鳥型ではあるが過去のトラウマで空を飛ぶことが出来ない。(ダチョウだからかな)
 しかし闘いの中でXと理解しあったオストリーグは、人間を攻撃するミサイルを撃墜するために再び空を飛ぶ。そのときオストリーグの脇にはイグリードが併走していた。で、またXがボロ泣きする。

 X3では友達がいなくて一人で雪だるまを作りまくってた少年と、フローズン・バッファリオ(バッファローのロボット)は友達だった。しかしバッファリオはウィルスによってイレギュラー化し、少年と作った雪だるまを破壊、少年のことも分からなくなる。
 Xに敗北して正気に戻ったバッファリオは、少年を傷つけたことでXに破壊されることを望むが、その間もアホみたいに雪だるまを作りまくってた少年の姿に胸打たれ、Xと共闘するようになる。
 キリが無いからこの辺にしておこう。

 X3、つまりシリーズも3回目ともなると、Xも大分とさかに来てて、終盤は「お前世界を平和にする側じゃないだろ」と突っ込みたくなるほどの修羅と化す。
 「俺の性能で何よりも強化されたのは、スピードなんだよぉぉおお」などとストレイト・クーガーみたいな台詞を叫ぶ敵のプッツンキャラVAVAとの戦闘では、ほぼ無言でVAVAを完封し高所から突き落として殺す
 バスターとか特殊武器はどうした!

 四回目では、今まではイレギュラーとの戦いだったが、ここでは誇りのために反旗を翻したレプリフォースという軍隊とのバトルに話が変遷して、話はより一層救いが無くなる。
 その戦いの最中、ついに堪忍袋の緒が切れたXが慟哭する。
 「いつ終わる!! いつ終わるんだよ!! いつ闘いが終わるんだよーっ!!」
 そこで、倒した敵の「不完全な人間に作られた我々が不完全な限り、争いは無くならんね」という遺言により、ついに正気を失ってしまう。
 まぁこの途中で連載は打ち切りになって、闘いは終わったんだけど。
 こんなに熱く、そして痛々しいバトル漫画は、ボンボンに限らず中々見れたものではない。

 他にも致命的に面白くないギャグ漫画へろへろくん、ドラゴンボールを劣化コピーして、むしろドラゴンボールの画力の高さを証明してしまったクロスハンター、幼年誌で魔乳を大々的に載せまくったロボットポンコッツ、王ドロボウJINもそうだし、他にも上記の作者たちの続編や次回作(ウッディ・ケーンやマシュランボー、闘神デビルマン)、などなど……もう疲れた。この辺で辞めとく。
 路線変更で派手に砕け散り、ライバルとかいう名前になったかと思えば、それも消滅。運用も含めてなんとも人間臭い漫画誌だった。
 僕に漫画の魅力を思う存分教えてくれたボンボン、有難う。
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