FC2ブログ

Evergreen/Neverblue

 物事はとても深刻で、いつも脅かされていて、生態系は確実にこのままだと滅ぶのだろう。
 なのに、おふざけみたいな出来事が水槽の中には蔓延してて、お祭り騒ぎをしながら品の無い婦女や、低俗な男たちがメッキの金属のような寝言を吐いて笑ってばかりいる。
 本当に変える力を持った世代の大多数と、そいつらの持つ金は税金と金属の箱とダサい服と似合わない髪形に吸い取られている。
 物知り顔で単語ばかりうず高く並べるバカな隠者は、今日も独り部屋で悟った気になってんだろう。
 水槽に残っているのはもう、取り残された人間と、自分の意思で残った人間と、ただのそれだけ。
 その中でも取り残された人間はあまりに多く、無知蒙昧で卑劣な騒ぎ方を辞めたりはしない。
 それはまるで最後の宴のように。
 それはまるで教訓めいた皮肉な寓話のように。

 花から溢れる泡が宙に浮いて、パチンパチンとビロードの上で弾けて腐った魚のような匂いが立ちこめる。
 眩しい光も突き上げるような振動も、頭を揺らすような高音も、全てガラス越しの出来事のよう。とうの自分は冷めたオイルの中。
 みんな浮ついた気持ちで身体を揺らしていて、操り人形にでも見えてんだろ。
 子供じみた言い訳もいいさ、見え透いた冗談もいいさ、そうありたいと自分を偽るのもいいさ。
 でもそれは、実体験を伴った確かな温度の低さ、極限まで張り詰めたあとに弛んだが故の余裕ってものに、いつだって容易く敗北して、幼稚に見えてしまうものなんだ。
 小賢しいチャチなアンテナで、なんでも拾ったつもりか、それとも、同世代よりは少しは詳しい程度のつもりか。
 そんなものはより素直で、柔軟な者に負ける。そんなものはより恵まれ、多くの縁を持つ者に負ける。

 でもそんなのは嫌なんだよね。幼稚なのは鬱陶しくて惨めで哀れで無様で格好悪くて、だけど一番綺麗なところも残ってるんだ。
 枯れることも、咲く前も、枯れた跡も、枯れないように努力することも、それでもやはり枯れることも、全て見据えて綺麗だと思うこと。
 それだけ辞めなければ、いいんだよ。

 水の中で僕の花は枯れました。
 そして泡になって、油膜の七色の向こうに消えました……。
スポンサーサイト