天使の涙/恋する惑星

 久々に映画の感想でも。
 どちらもウォン・カーウァイ監督作品。
 この監督の映画はどれも時系列がほんのりと繋がっていて(パラレル・ワールドっぽい)、意図的に登場人物の名前が同じだったり、違う映画でも同じ役者を起用したりする。

 で、天使の涙はカメラ・ワークがクール、という話を聞いて見てみた。俺はカメラ・ワークの美しい映画が大好きなんだ。
 タイトルもあざとい感じで良い。今じゃ安易だけど、俺はこういう臭いタイトル好きだよ。
 ざっくりとあらすじを述べると、殺し屋(レオン・ライ)とその世話をするエージェント(ミシェール・リー)の破壊的な話と、モウ(金城武)という失語症の青年のコミカルな話の二つの視点で進む。
 殺し屋の方は銃撃シーンが度々あり、映像もハードでスタイリッシュ。銃と血と愛液の世界観だ。イイヨイイヨー。
 モウの方は金城のアドリブが効いており、全体的にコミカルで優しい。この対比が非常に良い。
 むしろ、これを踏まえないと、見ているときは結構混乱する。展開が目まぐるしいからな。

 殺し屋はお約束通り、依頼主の裏切りによって破滅街道まっしぐら。イイヨイイヨー。
 懸命ながらちょっと常識に欠けている青年モウは、失恋や○○の死によって、少しずつ大人になっていく。ホロリ。
 そして二つの物語は最後の最後で絡み合い、ラストシーンへ。

 カメラ・ワークは前評判どおり最高だった。コマで切り取っても美しいシーンばかり。役者たちも「や、やるじゃねえか……」と口から漏れそうな美男美女。演技もキレている。
 ストーリーとしては、個人的には殺し屋サイドのテイストが非常に好みだったため、モウの方は少々退屈に思っていた。
 が、物語が終盤に差し掛かった頃俺の中で一気に逆転する。憎い演出が詰まってるんだ。こういうとき、カットや役者の美しさがことさらに映える。
 芸術的観点から見ても、脚本から見ても最近の随一だった。今のところ、ウォン・カーウァイ監督作品の中でも一番好きだ。
 元々恋する惑星からはみ出たエピソードを再構成したものだそうだが、正直よくやってくれた。

 恋する惑星は、名前から想像するようにラブストーリー群像劇。
 邦題がちょっと……見たら、うん、これだな!という感じだが、見る前はちょっと身構えてた。
 でも原題が重慶森林だからな。なんのこっちゃ。重慶大厦という中国で有名なコンクリート・ジャングルが舞台ってことを踏まえないと。
 さて置き、此方もニつの軸で話が進む。天使の涙のように同時進行ではなく、前後編といった構成なので、サッと見ても比較的分かりやすい。
 前編は警官223号(金城武)が冒頭でいきなり派手に失恋して、その後も未練がましく引きずりまくり、かと思えば新たな恋にてんてこまいっていう話。ザックリ言うと。
 陳腐な内容だが、近年の邦画如きのクソクオリティとは比較にならないほど、人間の心の機微を上手いこと演出している。
 人物の心理を台詞ではなく、どれも小道具やアングル、仕草などで表現しているのだ。邦画のボケ老人向けご説明映画に慣れた奴には、ちっとも話の筋や登場人物の心理なんて理解できないと思う。邦画死ね。
 後編は警官663号(トニー・レオン)に惚れた飯屋の女店員フェイ(フェイ・ウォン)の話。これも上手いこと恋の始まりや暴走だとか、少女特有の天真爛漫さや奔放さ、高慢さを表現しきっている。
 全体的に綺麗なんだ、ストーリーが。登場人物はどれもすげー人間臭くて、しょげてて、上手くいかねーなぁ、なんでこうなるんだろう、みたいなふて腐れた感情を持ち込んでて。でも、上手いことそいつらの心が絡み合って、この映画になっている。
 こちらもラストシーンが良い。ウォン・カーウァイの作品は童話や寓話に近いものがあるね。最後にどんでん返しがあって、主人公はどうなるの!?幸せになれるの、なれないの!?っていう。
 で、ハッピー、アンハッピーで割り切れない、凄く味わいのあるエンディングを迎えるのだ。

 全体的に絵で語る映画なので、ホント、邦画やアメリカのエンターテイメント映画脳で見ると、物語のサインをことごとく見逃す。すごく繊細。
 代わりに、少しだけ欲を言うと、台詞が弱い。絵で語る映画であるだけに、一言、グッと来る台詞があるだけですごく引き締まるんだよな。そういうのは無いね。ちょっと緩い。
 その緩さも含めて好きなんだけど。

 ここで突然ですがライブ告知。
 三条のライブがついに三日後に迫った!日付は二日後!
 詳細はコチラ。

2013/07/27(土)
三条 ROCKET PINK
dora presents"HEARTSOUND vol2"
Hopeless Raven "Carpe Diem" release tour
Hopeless Raven/16reasons/she song/
yugent/ANGRY WORM/DOWN THE LINE
OPEN 17:00/START 17:30 ADV\1,500/DOOR\2,000/高校生以下\1,000

 約二ヶ月ぶりのライブ!やばいよ、キレッキレだよ。剥き出しのチェインソウ。ズタズタにしてやるぞ!
 そしてyugent初の音源も発売だ!5曲入りミニアルバム
 その名もMöwe.EP!!(めーヴぇ・いーぴー)
 税込み500円!!!!!!!!!!
 お楽しみに!!!!!!!!!!!!!!!!!11111111111
 よろしく!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!111111111111111
 ファミチキください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!11111111111111111111
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